チーム名:SSラツィオ
監督:マウリツィオ・サッリ(1~28節)⇒ジョヴァンニ・マルトゥシエッロ (29節)⇒イゴール・トゥドール(30節~)
順位:7位
勝点:61
得点:49
失点:39
【サッリ監督時代】
総合:★★★★★☆☆☆☆☆
監督:★★★★★☆☆☆☆☆
戦術:★★★★★☆☆☆☆☆
組織:★★★★★★☆☆☆☆
戦力:★★★★★★*☆☆☆
攻撃:★★★★★☆☆☆☆☆
守備:★★★★★☆☆☆☆☆
良かった点:組織の安定感はあった。
悪かった点:特にCF、WG、中盤の選手選考。機能していなくとも選手選考や戦術を変えようとしなかった。
〇総括
サッリ監督については、最悪のパフォーマンスを見せるインモービレやザッカーニ、ラッツァーリに拘る、機能していないのに選手を変えない・戦術を変えない拘りにより、あまり良くなかった。
守備については、ある程度の組織の安定感はあったが、個々の能力不足もあり、あまり良くなかった。昨シーズンは圧倒的なポゼッションで守備の脆さをごまかしていたが、今シーズンは圧倒的なポゼッションができていなかったため、脆い守備が露呈してしまっていた。
攻撃については、3トップのCF、WGが良くなく、非常に貧弱であった。特に、CFのインモービレの衰えが著しく、カステジャノスが出場している時は良かったが、インモービレが出場している時は残念ながらチームとして良くなかった。
また、左WGのザッカーニは昨シーズンほどの活躍は全くできていなかった。右WGのF・アンデルソンは良かったが、一人でどうこうするタイプではないため、CFと左WGが貧弱な状態では厳しかった。
また、中盤も、ミリンコヴィッチが抜けた穴もあるが、それは鎌田、ゲンドゥージ、ロヴェッラの加入で、本来はそこまで気にしなくても良かったが、サッリ監督が上手く扱えていなかった。
【トゥド-ル監督時代】
総合:★★★★★★★★☆☆
監督:★★★★★★★★☆☆
戦術:★★★★★★★★★☆
組織:★★★★★★★★☆☆
戦力:★★★★★★*☆☆☆
攻撃:★★★★★★★☆☆☆
守備:★★★★★★☆☆☆☆
良かった点:戦術、組織、選手選考の全てが良かった。
悪かった点:たまに機能するわけがない選手選考をしていた。
〇総括
終盤に引き継いだトゥドール監督については、セリエAにおいて最も機能的で、素晴らしいサッカーを披露し、怒涛の勢いで勝ち点を積み上げた。戦術や選手選考、選手の組み合わせが、これしかない、という最適解を通していた。
守備については、個々の能力不足もあり4バックで守れていなかったところを、3バックにすることによって解消した。
攻撃については、WG不足だったため、サイドはWBに任せて、2シャドーとCH、CFが流動的に動いて中央を崩していく、非常に機能的で美しいものだった。
しかし、トゥドール監督はシーズン終了とともに辞任してしまったため、マルコ・バローニ監督が新シーズンを率いることになった。
トゥドール監督は新シーズンも見てみたかったが、たとえ続投していても、F・アンデルソン、鎌田、L・アルベルトと中核選手が退団したこと、戦術や選手選考、選手の組み合わせの最適解を通していたが、引き続き通せていたかは微妙なところがあり、今シーズンの怒涛の強さを再現できたかは何とも言えないところである。
マルコ・バローニ監督はラツィオらしい安定した人選であり、主力の相次ぐ退団は痛いが、補強も安定しているクラブなので、大崩れはないとは思うが、注目である。マルコ・バロ-ニ監督は様々な戦術を使用できる監督であり、チーム・選手に合わせて色々な戦術を使用するため、どのようにチームを構築するか見ものである。