セリエA第34節 ジェノアvsカリアリ -稀代の戦術家と古の監督-

カリアリ 監督 クラウディオ・ラニエリ

 

2024年4月29日

セリエA第34節

ジェノアvsカリアリ

監督:ジラルディーノ ラニエリ

 

ジェノア

352

  グズムンドソン レテギ

  フレンドルップ トルスビー

マルティン   バデリ    サベッリ

  バスケス ヴィンター ヴォリアッコ

       マルティネス

 

最近行っていたグズムンドソンのインサイドハーフ起用をやめてしまう。

 

カリアリ相手なら尚更グズムンドソンをインサイドハーフに起用しなければいけないが・・・

 

トルスビーとフレンドルップのインサイドハーフは流石に技術がなさすぎる。

 

カリアリ相手だから何とかなるだろうが。

 

ハップス、スペンス、ストロートマン、ヴィティーニャ、エクバン等がベンチ。

 

カリアリ

3412

    ショムロドフ オリスタニオ

      ガエターノ

アウジェッロ デイオラ プラーティ ディパルド

  オベルト ヴィエテスカ ハツィディアコス

      スクフェット

 

ミナ、スレマナ、マクンブー、ラパドゥーラ等を起用せずベンチ。

ルヴンボはベンチ外。

 

他はラドゥノヴィッチ、ナンデス、アッツィ、ザッパ、ペターニャ等がベンチ。

 

ジェノアはすでに降格はほぼない位置(勝ち点39)におり、カップ戦出場権を狙うのも難しいので、あまりモチベーションはないか。

 

カリアリは、勝ち点32で残留争い真っ只中。

 

【試合:簡易版】

 

ジェノアはハイプレス気味のミドルブロック&プレスでポゼッション。

 

カリアリは攻撃時はトップ下のガエターノが自由に動き回る3412、守備時は343にし、ミドルライン(ハイライン)のライン守備。

 

守備時は343、541を上手く使い分け、ラインも良くコントロールされている。

 

ラニエリ監督は攻撃戦術や、全体戦術が良くなく、守備戦術もとても上位・中位チームで良いものではなく、選手に合わせる戦術ではなく自身の戦術を固辞する傾向もあるため、ビッグクラブや上位、中位のクラブを率いるのは全くもって向いていないが、組織作りやモチベーション操作は上手いので、下位クラブを率いて、はまった時は良い。はまるチームは少ないが。

 

カリアリは圧倒的に戦力が最低クラスで、20チーム中、断トツで戦力が足りていないが、ラニエリ監督の守備戦術と何とか得点を奪う根性(運動量と気合)、孤島の要塞であるサルデーニャの利を活かして何とか残留を勝ち取ろうとしている。

 

ライン守備は、しっかり攻撃戦術が機能しているチーム相手には通用しなく(ライン間を使う、裏のスペースを使うだけで簡単に崩されるため)、また、中盤で奪いづらいので攻撃にも転じづらく、現代サッカー、セリエAではもう見ることはない古の戦術となっている。

 

ライン間を使う、中盤中央でボールを持つことが非常に重要な現代サッカーにおいて、ライン守備ではとても守れない。

 

攻撃戦術についても、シンプルに縦に放り込んで何とか得点を奪う、昔ながらのラニエリ監督らしいもの。再現性がなく、とても上位チーム、中堅チームでやって良いものではない。

 

しかし、カリアリは、あまり機能していない相手に、その組織力のある粘り強い守備と、シンプルながら運動量や根性で何とか得点を奪い、勝ち点を何とか積み重ねている。

 

攻撃についても守備についても、とても上を目指す(中位以上の)チームでは採用できない戦術だが、戦力が圧倒的最下位で、残留出来たら奇跡くらいのチームなので、「今シーズン限りなら」大いに良くやっているとは言える。

 

また、ラニエリ監督の十八番であるいつもの442が全く通用しなかった(当然なのだが)序盤戦を見て、3バックに変えたことについては良い(それも当然と言えば当然だが)。

 

ただ、今日の3412は良くない、駄目。352か3421にしないといけない。

 

試合に戻ると、カリアリは綺麗なライン守備を見せているが、綺麗であるがゆえに、プレスはかからないので、ジェノアは3バックでもあり、後ろで余裕をもって回せる。

 

ラニエリ監督は結果だけ見れば良くやっているが、守備についても攻撃についても相手依存のお祈りすぎて再現性がなく、申し訳ないが評価はできない。

戦術大国であるセリエA以外の国ならまだやれるだろうが、セリエAでは通用しない。

 

いくら何でも戦術が古すぎる。

 

守備については相手が機能していないことが前提であるし、攻撃についても得点を奪えるかどうかは運次第である。

 

ジェノア相手では、これではジリ貧であるし、マラッシ(ジェノアのホームスタジアム。雰囲気がすごい。発煙筒もすごい。)でこの状況では、押し切られそうである。

 

ただし、ジェノアは今日はグズムンドソンをFWで起用してしまっているため、そこが難点。

 

ジェノアが押し込む。カリアリは何もできていない。

 

16分、サベッリのクロスをトルスビーが頭で決める。1-0

 

こうなってしまっては、カリアリは厳しい。というよりはもう無理。

 

引き続きジェノアが一方的に押し込む。

 

バスケスのパスをフレンドルップが決める。2-0

 

63分、グズムンドソンが決める。3-0

 

試合終了

ジェノア3-0カリアリ

 

にほんブログ村 サッカーブログ 海外サッカーへ海外サッカーランキング

にほんブログ村 サッカーブログ セリエAへセリエAランキング

サッカーblogランキング