セリエA第4節 ジェノアvsナポリ -戦術家の仕事-

ジェノア MF ミラン・バデリ

2023年9月16日

セリエA第4節

ジェノアvsナポリ

監督:ジラルディーノ Rガルシア

 

ジェノア

433

      レテギ

グズムンドソン      サベッリ

  フレンドルップ ストロートマン

      バデリ

マルティン ドラグシン バーニ ヴィンター

      マルティネス

 

前節からバスケスマルティンマリノフスキー→ヴィンター。

 

ナポリ

433

      オシメン

クヴァラツケリア        エルマス

   ジエリンスキ  アンギサ

      ロボツカ

Mルイ Jジェズス エスティゴーア ディロレンツォ

      メレト

 

前節からオリベラ→Mルイ、ラフマニ→エスティゴーア、ポリターノ→エルマス。

 

やっとMルイが先発。

ポリターノはコンディション不良だろう。

 

【試合:簡易版】

 

ジェノアはミドルブロック&プレスでポゼッションと速い攻撃。

 

ナポリはハイラインハイプレスとミドルブロックでポゼッション。

 

ナポリはRガルシアに代わってからラインが低くなっており、プレスも弱くなっており、良くない。守備は明らかに昨シーズンより落ちているので、ジェノアもまずまず攻め込めている。

 

序盤は、まずはジェノアが勢いでチャンスを作っていく。

 

ジェノアは4141で良いブロック守備を見せる。本当に良い守備。

 

また、グズムンドソンが中央にいないと中々ボールが運べないという反省を活かし、4141ではあるが、グズムンドソンは攻撃時に中寄りでプレーさせて、守備でも時折中に滞在を許す。それに伴い、守備も流動的に人を見ながら上手くブロックを形成している。

 

アンカーのバデリがかなり流動的に良い形でロボツカやジエリンスキを見ており、それに呼応してストロートマンもポジションを巧みに調節する。フレンドルップは主にグズムンドソンの守備に合わせてポジションを調整。

 

前節までもバデリはアンカーに囚われずに前に出て人を見たり、上手く立ち回って守備をしていたが、ジラルディーノは中々戦術家で面白い。

 

グズムンドソンの守備をある程度許容する代わりに、右サイドはSBのサベッリをWGに置く。中々面白い回答を用意してきた。

 

素晴らしい修正力と言える。

 

この戦術をもっとはっきりとグズムンドソンに攻撃時に中でプレーするように戦術を確立させるなら、面白い。(強豪相手にはこれで良いが、普段は4312のほうが良いと思うことに変わりはない)

 

グズムンドソンは中でトップ下でプレーするのが一番活きるし、レテギも周りに人がいないと活きないため、攻撃だけ考えるなら4312が良い。

 

しかし、チームの修正点がしっかり分かっているジラルディーノ監督は可能性を感じることができる。これで中堅チーム以下には4312にするか、もしくは433でもグズムンドソン、レテギ、(復帰したらメシアス)の使い方を上手く調整できるなら本当に良い監督である。

 

試合はナポリがずっとボールを持ち、ジェノアが良い守備で中盤に蓋をして良いようにやらせない。

 

また、ナポリの守備が良く無さすぎてジェノアはひとたびボールを持てば、ポゼッションでもカウンターでも普通に攻め立てることができている。

ナポリは、ジェノア相手ならまだしも、この守備で優勝を目指して戦い抜くのは厳しい。

 

トリノのプレスに完全に完封されたジェノアの攻撃相手に、ここまでボールを運ばれる、崩されるのは流石に良くない。

 

ナポリは、ハイラインハイプレスと執拗なポゼッションで「ずっと俺のターン」をやらなければ全然強くないのだが・・・

現状だと、監督選びに失敗しているとしか思えないが・・・

 

40分、コーナーからバーニが決める。1-0

 

監督の力では完全に負けてますよ、Rガルシアさん・・・

 

前半終了

ジェノア1-0ナポリ

 

ジェノアは修正の必要はない。ラインも高く保てており、素晴らしい守備をしている。

 

ナポリは、毎回同じことを言っているが、ラインが低く、プレスも弱いからそこの修正が必要。

 

攻撃については、ジェノアの守備が良すぎて難しいが、クヴァラツケリアとエルマスにもっとドリブルさせてゴリ押すのが良いと思われる。組み立てでは、ロボツカとジエリンスキが封じられているし、中盤中央はジェノアが完全に封鎖しているため、ロボツカとジエリンスキをサイドや後ろに下げさせて流動的になってボールを触らせて、相手がずれたところの中盤中央で持って、クヴァラツケリアとエルマスに良い形でボールを渡す、前を向いた状態で渡す攻撃が良いと思われる。

 

あとは、前述の守備からずっと押し込んで押し込んで攻撃を続ける。

 

ちなみにこれも毎試合同じことを言っているが・・・

 

「今のところ」、Rガルシアは無難にやっているように見えて、スパレッティより明らかに攻撃も守備も良くなくなっている。

 

昨シーズンのナポリが強かったのは、相手がどんな対策をしてこようが、とにかく執拗なポゼッションとハイラインハイプレスで相手に攻撃機会を一切与えずに、攻撃は押し込みに押し込んで、最後はクヴァラツケリア、オシメン、ポリターノorロサーノorエルマスorラスパドーリ、ジエリンスキが個人の力で得点を無理やりもぎ取るという完全なる横綱相撲だったから強かったのであって、それをしないなら強くない。

 

【後半:簡易版】

 

ナポリ

エルマス→ポリターノ

流れは変えたいから良い交代。

 

変わらずナポリがボールを保持する展開。

 

ジェノアは前半よりラインが下がってしまう。それは良くない。

ハーフタイムでラインを上げる修正はあるが、下げる修正はほぼないが、何をやっているのか・・・

 

56分、コーナーのこぼれからストロートマンのパスをレテギが決める。2-0

 

ナポリ

Mルイ→オリベラ

アンギサ→ラスパドーリ

ほぼスクランブル。

 

ジェノア

サベッリ→マリノフスキ

体力的な交代。

 

ナポリ

ロボツカ→カユステ

 

ナポリは捨て身の攻撃。押し込む。

ジェノアは後半からラインが低くなってしまっているから良くない。

 

ただ、ナポリが捨て身の攻撃をしているから守備はスカスカ。

 

76分、ラスパドーリが左足で強烈なミドルをニアに叩き込む。2-1

セリエAでGKをやるならニアは止めなければ・・・

 

ジェノア

ストロートマン→トルスビー

体力的な交代。

 

ナポリが押し込み、ジェノアが引いてカテナチオカテナチオは良くない・・・

 

84分、押し込んでいるところ、ジエリンスキの素晴らしい浮き球のパスにポリターノが素晴らしいボレーで決める。2-2

至近距離の強烈なシュートだから仕方なくもあるが、またニアだからこれもできれば止めては欲しいところ。

 

グズムンドソンの折り返しから決定機を迎えるが決まらず。

 

ジェノアも勝ちに行っているためオープンな展開になってくる。

 

ナポリ

クヴァラツケリア→ゼルビン

 

ジェノア

マルティンバスケス

 

試合終了

ジェノア2-2ナポリ

 

ジェノアは非常に勿体ない引き分けとなった。

 

前半は完璧だったが、ハーフタイムでなぜかラインが下がってしまい、それが良くなかった。

 

ジェノア

ジラルディーノ 8.0 強豪相手の守備戦術は非常に素晴らしいので、あとは中堅以下のチーム相手の攻撃戦術の確立が課題。4312が良いと思うが。まずは試すべき。

レテギ 6.0 スピードやドリブルがあるタイプではないので、ワントップでは良さが全然活きないので、2トップにしたほうが良いと思うが・・・

グズムンドソン 8.0 ドリブルで中心として大活躍

サベッリ 6.0 守備のタスクを黙々とこなしていた

フレンドルップ 7.0 運動量豊富に貢献

ストロートマン 7.5 素晴らしい戦術眼で攻守において大きく貢献

バデリ  8.0 決して能力が高いわけではないが、攻守において卓越した戦術眼で貢献

マルティン 6.5 後半は置いておいてまずまず

ドラグシン 7.5 後半は置いておいて素晴らしい守備をしていた

バーニ 6.5 後半は置いておいて良い守備だった

ヴィンター 7.5 後半は置いておいて、クヴァラツケリアを良く封じ込めていた

マルティネス 5.0 足元は素晴らしかったが、2失点は止めてほしかったところ

 

ナポリ

Rガルシア 5.0 良くない

オシメン 5.5 昨シーズンはポゼッションの中の不意の裏抜け、たまにあるロングボールのキープ、クロスに合わせるフィニッシュの役割と、ポゼッション偏重のチームの中で異質な飛び道具としての役割で貢献していたが、今シーズンはチームとしてそれらがあまりないため、ただの足元が下手な選手になってしまっている。頑張ってはいるが。

クヴァラツケリア 6.5 前半は封じ込められていたが、ジェノアが引いた後半はまずまず

エルマス 5.5 前半だけの出場のため、ほぼプレーができなかった

ジエリンスキ 6.5 前半は完全に封じ込められたが、ジェノアが引いてからは良かった

アンギサ 5.5 ジェノアの守備に封じ込められてしまっていた

ロボツカ 6.5 前半は完全に封じ込められたが、ジェノアが引いてからは良かった

Mルイ 6.0 可もなく不可もなく

Jジェズス 5.5 良くはなかった

エスティゴーア 4.5 ラフマニで良くないかとしか言いようがない

ディロレンツォ 6.5 可もなく不可もなく

メレト 5.5 可もなく不可もなく

 

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