セリエA第8節 ジェノアvsACミラン -ジェノヴァの盾vs悪魔の矛-

ACミラン MF ヤシン・アドリ

 

2023年10月7日

セリエA第8節

ジェノアvsACミラン

監督:ジラルディーノ ピオリ

 

ジェノア

4141

     グズムンドソン

ハップス マリノフスキー トルスビー サベッリ

     フレンドルップ

バスケス ドラグシン バーニ ヴィンター

      マルティネス

 

バデリ、ストロートマン、メシアス、レテギの主力4人を欠いている。

 

ACミラン

433

       ヨヴィッチ

オカフォー        チュクウェゼ

  ラインデルス   ムサ

      アドリ

Tエルナンデス トモリ ティアウ フロレンツィ

      メニャン

 

カラブリア、プリシッチ、レオン、ジルーを休ませて大幅にターンオーバー。

クルニッチ、ロフタスチークは怪我によりベンチ外。(ベナセルとカルルも離脱中)

 

大きくターンオーバーはしているが、このメンバーなら機能しそうである。

アドリ、ラインデルス、ムサの中盤なら機能するだろう。

DFラインはいつもとほぼ変わらないし、3トップもチュクウェゼはまずまずやれるし、オカフォーも左WGならまずまずやれているし、ヨヴィッチは元がジルーだから誰がやってもそこまでは影響はない。

 

昨シーズンと違い、ピオリ監督がしっかりしているため、ターンオーバーをしても機能するメンバー、戦術で挑んでくれそうで何よりである。

 

【0~15分】

 

ミランはハイラインハイプレスでポゼッション。

 

ジェノアはミドルブロック&プレスでポゼッションとカウンター狙い。

 

ジェノアは主力を多く欠いているが、逆に良い。

CFに入ったグズムンドソンはレテギよりもテクニック、ドリブルがあるためむしろ良いし、左インサイドハーフ(攻撃時はアンカーでレジスタ)に入ったマリノフスキー(本職は右WG)がテクニック、パス、推進力があり、非常に良い。マリノフスキーはこれからもコンバートで良いだろう。

 

怪我人が復帰しても、グズムンドソンをCFにして、レテギを左WG、メシアスを右WGとしたら非常に機能しそうである。(レテギが戻ったらレテギをCFに戻しそうだが・・・)

ずっと言っていることではあるが、強敵相手には433で上述の布陣、中位以下相手には4312が良さそうだが、どちらもあまりやる可能性は低そう。

 

ミランもチュクウェゼかロメロをCFで使ってほしいものだが・・・

 

ジラルディーノ監督は機能するメンバー選考、メンバー配置、戦術が良く分かっており、組織作りも良く、本当に素晴らしい。まだ最高の形をやってくれているわけではないが、優秀な指揮官である片鱗は見て取れる。

 

対するミランもいつも通り十分に機能している。

今日もアドリとラインデルスが良い。この二人がいれば中盤(つまりはチーム)は機能する。

特にラインデルスは、ピオリ監督も分かっているだろうからラインデルスだけは出ずっぱりなのだろうが、あまりにも重要すぎる。

 

試合はミランが持つ展開。ジェノアも良いが、流石にミランが圧倒的に優勢。

ジェノアは非常に良い守備をするチームだが、ミランは強すぎる。

 

ミラノダービーの時にも記述したが、現在のミランに勝てるチームはインテルくらいで、そのインテルも直接対決ではミランより強いだろうが、他のチーム相手だったらミランの方が強いだろう。ミランは怪我やターンオーバーが最大の敵だが・・・

 

ミランの攻撃を封殺でき、前線の個の力でカウンターで破壊できるチームが今のセリエAだとインテル(監督がまともならローマ)くらいしか存在しない。

ミランは守備が非常に良いというわけではないので、他のチームに負けるということも当然あるだろうが、プロヴィンチャ(中小クラブ)が勝つのは非常に厳しい。

 

【15~30分】

 

ジェノアはしっかり中盤中央を締めた非常に良い守備をしているのだが、ミランがお構いなしに中盤中央を崩していく。ラインデルスとアドリがえげつない。

 

ピオリは今まで頑なにアドリを使ってくれなかったが、(クルニッチとベナセルの離脱があるとは言え)ようやく使うようになってくれたので良いことである。

 

ジェノアはアドリやラインデルスに中盤を破壊されていくので、ラインが下がってきてしまっている。ラインはキープしたいところ。

 

【30~45分】

 

ミランがボールを持ち、ジェノアが守る展開で前半終了。0-0

 

ジェノアは、ラインが低くなってしまっていたので、もう少し上げたい。他はベンチ的に修正のしようがないし、修正する必要もない。

両SHや中盤を疲労面で変えるくらいか。

 

ミランはそこまで悪くもないが、レオンやプリシッチやジルーを入れて変化を付ける+スタメンの実力で試合を決めたいところ。

 

【45~60分】

 

ミラン(ハーフタイム)

オカフォー→レオン

チュクウェゼ→プリシッチ

早い、良い交代。

 

ミランがずっと持つ展開。

ジェノアも集中して守れている。

 

【60~75分】

 

ミラン

カラブリア→フロレンツィ

アドリ→ジルー

442にする。押し込んでるから単純にアンカー→CFで無理やり点を取ろうというスクランブル。

 

ジェノア

サベッリ→エクバン

マリノフスキー→クトゥル

 

エクバンをCFに。

 

【75~90分】

 

ドラグシンのミドルシュートはメニャンが素晴らしいセーブ。

 

ミランは433から442にしてチームとしての機能は落ちているので、攻め込まれる機会も増える。

 

混戦からプリシッチが決定機を迎えるが決められず。

 

87分、クロスの混戦からプリシッチが決める。0-1

 

ジェノア

ハップス→プシュカシュ

 

ミラン

ヨヴィッチ→バルテザーギ

343にして守備固め。

 

98分、アバウトなロングボールに抜け出したエクバンにメニャンがエリア外で飛び膝蹴りをして退場。

交代枠を使い切っているため、ジルーがGKに。

不服そうなメニャンからジルーが潔くGKグローブとユニフォームを奪い取り、GKになる姿に申し訳ないが少し笑ってしまった。

 

エクバンは身体能力が高く、これまでの試合も良いし、グズムンドソンがトップ下でレテギとエクバンの2トップの4312か、今日のようにグズムンドソンが頂点の433で良いと思うのだが・・・

 

そのFKのグズムンドソンのシュートは壁に当たってバー。

 

102分、そのジェノアコーナーからのミランのカウンターを、上がっていたGKマルティネスが防ごうとして2枚目のイエローで退場。両チームGKが退場。無人のゴールでほぼほぼ決まるであろう大チャンスだったため、これは流してから退場で良かったと思うが・・・

 

ジェノアは交代枠が残っていたので、ヴィンターに代わりレアーリが入る。両チームフィールドプレイヤーがGKになるという珍事は避けられる。

 

ロングボールからプシュカシュがDFラインの裏に飛び出すが、GKジルーが良い飛び出しで防ぐファインプレー。

 

試合終了。

 

ジェノア 0-1 ACミラン

 

試合終盤に得点や両GK退場、ジルーのGKと色々詰めこまれていたが、ミランが勝利。

 

ジェノアの固い守備にミランが最後まで苦しめられた形。

 

ジェノアは良かったし、ミランも良かった。

 

ジェノア

ジラルディーノ 7.5 主力が多く欠場する中、普通に機能させていて良かった

グズムンドソン 6.5 前線での起点、カウンター時の個人技で魅せていた

ハップス 6.0 守備を頑張っていた

マリノフスキー 7.0 レジスタにコンバートという大胆な采配の中、見事に役割を果たしていた

トルスビー 6.5 運動量で貢献

サベッリ 6.0 守備を頑張っていた

フレンドルップ 6.5 運動量で貢献

バスケス 6.0 まずまず

ドラグシン 7,0 安定した守備を見せていた良かった

バーニ 6.5 良かった

ヴィンター 6.5 安定

マルティネス 7.0 いつも非常に上手いが、プレスに来るミラン相手ということもあり、いつも以上に非常に高いパス技術でプレス回避に大きく貢献していた

 

ACミラン

ピオリ 7.0 いつも通り良かった

ヨヴィッチ 6.0 悪くはなかった

オカフォー 6.0 悪くはなかった

チュクウェゼ 6.5 まずまず

ラインデルス 8.0 スペースでボールを受けて捌いて相手を破壊し続けた

ムサ 6.5 運動量豊富に貢献。悪くはないが、ただ、ロフタスチークに比べると大分物足りない。

アドリ 7.0 パスの判断にはまだ改善の余地ありだが、ボールの受け方、足元の技術、パスの技術が非常に高いため、素質が大いにある

Tエルナンデス 6.5 安定して良かった

トモリ 6.5 安定

ティアウ 6.5 安定

フロレンツィ 7.0 ジェノアが引いていたというのもあるが、これまでで一番「偽SB」が機能していたと言っても過言ではないくらいには良かった

メニャン 7.0 ビルドアップとセーブで貢献。退場も失点を防いだ形ではある。

 

にほんブログ村 サッカーブログ 海外サッカーへ海外サッカーランキング

にほんブログ村 サッカーブログ セリエAへセリエAランキング

サッカーblogランキング