EURO2024 グループB第1節 イタリアvsアルバニア -微妙と古代-

 

2024年6月15日

EURO2024 グループB第1節

イタリアvsアルバニア

監督:スパレッティ シルビーニョ

 

イタリア

433

       スカマッカ9

   ペッレグリーニ10      キエーザ14

          フラッテージ7

    バレッラ18   

        ジョルジーニョ8

ディマルコ3 カラフィオーリ5 バストーニ23 ディロレンツォ2

       ドンナルンマ1(C)

 

ベンチ

ヴィカーリオ、メレト

マンチーニ、ボンジョルノ、ガッティ、ダルミアン、ベッラノヴァ、カンビアーゾ

ファジョーリ、フォロルンショ、クリスタンテ

レテギ、ラスパドーリ、ザッカーニ、エルシャーラウィ

 

ベンチ外

なし

 

良い点

・クリスタンテを使っていない

キエーザが右WG

・スカマッカがいる

 

悪い点

・ペッレグリーニが左WG

・バレッラとフラッテージのインサイドハーフのコンビ

・CBにカラフィオーリ

・CBが二人とも左利き

・バストーニは右のCBは慣れていない

・右SBはできればダルミアンの方が良い

・352ではない

・3バックではない

 

カラフィオーリをマンチーニに変えて、フラッテージではなくペッレグリーニをインサイドハーフにし、左WGにラスパドーリを入れれば「433なら」「この招集メンバーなら」妥当だが、その違いが非常に大きい。

 

それでもこれまでの試合よりは断然良い。

 

スカマッカがいること、キエーザが右であること、クリスタンテがいないことはそれほど大きい。

 

しかし、いつもより断然良いが、これで優勝を狙うのは厳しそうである。

 

352を使う監督、352を使うことがベストだと理解できる監督を代表監督に選んでほしいものである。

 

この試合は勝利が必須だが果たして・・・

 

アルバニア

4231

      ブロヤ11

セフェリ15   バイラミ10  アサニ9

    アスラニ21 ラマダニ20

ミタイ3 ジムシティ6(C) アヘティ5 ヒサイ4

      ストラコシャ23

 

ジムシティ、ヒサイ、ラマダニ、アスラニ、バイラミと、セリエAで活躍する選手が揃っている。

 

(一応ベンチにベリシャ、イスマイリ、クンブラのセリエA組もいる)

 

特にラマダニとアスラニは良い選手で、アスラニは逸材である。

 

4141ならまずまず良さそうなチームだが、このメンバーで4231は選手達がかわいそうである。

 

また、死のグループに入ってしまったことがかわいそうである。

 

【0~15分】

 

開始30秒、ディマルコのスローインミスからバイラミが決める。0-1

 

それは・・・

 

開始30秒で決まったので基本戦術かどうかは分からないが、アルバニアはミドルブロックでカウンター狙い。

 

ラマダニとアスラニがいるから基本戦術はポゼッションだとは思うが。

 

イタリアはハイラインハイプレスでポゼッション。

 

イタリアが押し込む。

 

11分、ショートコーナーからペッレグリーニがボールを入れ、バストーニが頭で決める。1-1

 

本当にペッレグリーニのセットプレーは素晴らしい。

 

イタリアは、右のキエーザがサイドに張り、左のペッレグリーニが中に入り、左サイドはディマルコが使うので、これまでの試合に比べれば戦術のバランスが取れている。

 

ただ、ペッレグリーニはインサイドハーフの方が良い。

 

また、マンチーニとガッティがいるのに、CBを二人とも左利きにしてまでカラフィオーリを使いたい理由が分からない。

 

ディマルコをかなり上げて、ディロレンツォをCB気味にし、343気味にしたい(カラフィオーリを3バック気味の左CBとして使いたい)という意図はあるのだろうが。別にそれはバストーニで良いが・・・

 

これまでの試合に比べれば、戦術もメンバーも大分良いが、決してこれが最高ではない。

 

アルバニアについては、プレスが弱すぎて中盤中央が空きすぎである。4231のため当然そうなるが。

 

【15~30分】

 

16分、ディマルコの落としを、バレッラが素晴らしいミドルで突き刺す。2-1

 

引き続きイタリアが押し込む。

 

アルバニアは4141ならもう少し良いチームなのだろうが、このメンバーで4231はかわいそう。

 

【30~45分】

 

スカマッカのパスからフラッテージがGKと1対1になるが、ストラコシャがスーパーセーブで惜しくもポスト。

 

スカマッカが本当に良い。スカマッカはフィジカルと高さがあり、テクニックもあり、裏抜けもでき、ドリブルもそれなりにでき、非常に良い選手である。

 

スカマッカ、ペッレグリーニ、バレッラが戦術的に非常に良い(チームを機能させられる動き、役割ができる)選手なので、形にはなっている。これが強豪相手に通用するかと言われたら微妙と言わざるを得ないが。

 

この試合においては、アルバニアは何もできていない。守備も攻撃も良くない。

 

アルバニアは典型的な4231で、これでは攻撃も守備も上手くいかない。

 

スカマッカがGKと1対1になるがストラコシャが防ぐ。

 

キエーザのクロスからペッレグリーニの肩シュート(頭空振り)は外れる。

 

前半終了2-1

 

イタリアはアルバニア相手ならこのままでも良いが、これが良いわけではない。これまでに比べれば大分良いのだが。

 

この戦術では、ポゼッションを握られる相手にどうやって攻撃をするのか、これで守り切れるかと言われると、厳しそうである。

 

カテナチオからの脱却」というような的外れな論調もあるが、何でもポゼッションにすれば良いというわけではなく、それぞれの国、チームには選手に合った戦術というものがあり、イタリアの選手たちに合っているのは堅守速攻、352である。

 

堅守速攻ができ、ポゼッションでも破壊できるのが352であり、433は悪くはないが、イタリアには合っていない。

 

433でポゼッションをするなら、他の433でポゼッションの戦術が合っている国の方が強い。

 

4231等のあり得ない戦術を使われるよりはまだ良いが・・・

 

【45~60分】

 

イタリアは攻撃時の343(守備時は4141)をより明確にしたくらいで特に変更はない。

 

バレッラもペッレグリーニもフラッテージも変則的に(流動的に)なるほど良い選手なので、よりポジションを固定するのは良くないと思うが・・・

 

「最初から343固定でポジションを取れ」、ではなく、433から状況に合わせて、「戦術的に、流動的に343気味になる」から良いのである。

 

また、本大会になっても戦術、メンバーを試行錯誤している段階というのが悲しい限りである(この戦術、メンバーは初であるし、これまでも毎試合のように変えている)。

 

さらに、試行錯誤の行き着く先が352ではないことが非常に悲しい。

 

【60~75分】

 

アルバニア

アサニ→ホジャ

セフェリ→ラチ

 

イタリアの悪い癖ではあるが、リードしているため後半から流してプレーし気味になっている。

 

ダラダラ後ろで回して時間を使うよりも、2点差にしてしまった方が当然良いのだが、悪い癖である。

 

【75~90分】

 

アルバニア

ブロヤ→マナイ

 

イタリア

キエーザ→カンビアーゾ

ペッレグリーニ→クリスタンテ

休ませ。バレッラが左WG(左シャドー)は流石にご乱心すぎるのでは・・・

 

イタリア

スカマッカ→レテギ

ディマルコ→ダルミアン

休ませ。

 

アルバニア

バイラミ→ムチ

 

アルバニアがロングボールから決定機を迎えるが外してくれる。

 

イタリアはもうメンバーがメンバーなので何もできない。

 

もう少しまともな招集メンバーにしてくれないとこうなる。

 

イタリア

バレッラ→フォロルンショ

 

ベンチから次々と出てくる選手が代表レベルではなく悲しくなってくる。

 

 

試合終了

イタリア2-1アルバニア

 

アルバニアは、ブラジル人監督らしく、典型的な4231で、攻撃時はポジション固定でサイドに幅を取ってダラダラと無意味に回す昔ながらのサッカーで、これでは厳しい。守備も良くない。

 

イタリアは、開始30秒の失点がありながらも、勝ったことは良いことだが、これで戦い抜くのは厳しそうである。

 

イタリア

スパレッティ 6.0 いつもよりは良かったが、これでいけるとは思えない

スカマッカ 7.5 素晴らしいポストプレーをしていた

ペッレグリーニ 6.5 良く気を利かせてプレーしていた

キエーザ 6.0 押し込んでいたこと、フラッテージとポジションが被るということで、そこまで良くなかった

バレッラ 7.0 良く気を利かせてプレーしていた

フラッテージ 7.0 精力的に裏抜けを繰り返していた。ただし、個人として良いのとチームとして良いかどうかは別である

ジョルジーニョ 6.5 良い捌きをしていた

ディマルコ 6.0 失点シーンは不用意だった。また、4バックということもあるし、蓄積疲労があるのか、昨シーズンや今シーズン前半のような圧倒的な攻撃力は、セリエA後半戦からずっと陰りを見せている

カラフィオーリ 6.0 アルバニア相手なので何とも言えないが、マンチーニやガッティよりも優先して、なおかつCB二人を左利きにしてまで起用するのは良くないと思うが

バストーニ 6.5 慣れない右ながら良くやっていた

ディロレンツォ 6.0 あまり上がらない戦術なので無難にこなしていた

ドンナルンマ 6.5 相変わらず危なっかしさは拭えないが、良くやっていた

 

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