UEFAネーションズリーグ準決勝 オランダvsクロアチア -変則のオレンジ軍団vs最強の中盤-

クロアチア代表 MF ブロゾヴィッチ、モドリッチ、コヴァチッチ

2023年6月14日

UEFAネーションズリーグ準決勝

オランダvsクロアチア

監督:クーマン ダリッチ

 

オランダ

4231

      ガクポ

シモンズ   コープマイネルス    マレン

    Fデヨング ヴィーファー

アケー ファンダイク ヘールトライダ ドゥンフリース

      バイロウ

 

W杯から、監督がファンハールからクーマンに変わった。

ファンハールは組織作りは上手いが、戦術が良くないので、良くなるかどうなのか。

 

メンバー、フォーメーションだけ見ると、普通に433で良いと思うが・・・

4231だとあまり強くはなさそう。ガクポのワントップは良さそうだが・・・

(一番合っている、強いのは圧倒的に352だが、できないなら433でも可。352なら世界一を狙える)

 

今回のネーションズリーグはオランダ開催のため、ホーム。

 

クロアチア

433

     クラマリッチ

イヴァヌシェツ      パシャリッチ

  コヴァチッチ  モドリッチ

    ブロゾヴィッチ

ペリシッチ ヴィダ シュタロ ユラノヴィッチ

    リヴァコヴィッチ

 

W杯からほぼ変わらず。中盤は相変わらず非常に良いが、3トップが残念。

しかし、戦術・組織があまり整っていない代表チームにおいては、中盤の構成力が非常に重要なので、そこは非常に強み。代表チームでこの3人は本当に圧倒的。

 

【0~15分】

 

クロアチアは4141の形でミドルブロック&プレスで攻撃はポゼション。W杯の時から変わらず。

 

オランダは442の形の守備で、ミドルブロックのスタンダードな形で、ポゼッション。この守備は良くない。442は駄目だよ・・・

 

クロアチアは前線のタレント力が弱すぎるので、それさえなければ非常に強いのだが・・・

中盤の構成力は圧倒的にクロアチア、タレント力はオランダなので、どうなるか。

クロアチアが中盤を完全に支配できるか、タレント力で上回るオランダが押し切るか。

 

オランダはタレント力はあるのだが、毎回監督が微妙(最悪ではないが決して良くもない)。毎回前線にカウンターに適した選手がおり、守備陣も4バックは全く適していないが、3バックなら固いので、352でカウンターをしていれば非常に強いチームなのだが・・・

 

オランダは攻撃時はヘールトライダがボランチになり、コープマイネルスが左のインサイドハーフ、ヴィーファーが右インサイドハーフになり、3223のような変則的な形になる。これは面白い。

(それなら守備時も3バックにすれば良いという話は置いておくが・・・)

 

ここまでの攻撃戦術が取れるならポゼッションでも最悪良い(守備は良くないが)。

ファンハールの時よりはマシ。

 

お互いにビルドアップが良いので、お互いに良いポゼッションを繰り広げる形。

 

オランダは、守備はそこまで良くないが、攻撃は良い。

クロアチアは、中盤3センターは非常に良いが、そこ以外のタレント力が貧弱。

 

【15~30分】

 

クロアチアはオランダの変則フォーメーションに全く対応できていない。

これは厳しい。

攻撃は、ブロゾヴィッチという稀代のレジスタがおり、コヴァチッチとモドリッチがいるため、全く問題ない(作りは)。

 

オランダのポゼッションが非常に良く、変則的でクロアチアが対応できていないため、オランダが良い攻撃をする。

対するクロアチアは守備は危険だが、オランダの守備が(442のため)あまり良くないことと、3センターが非常に強力なため、どんどん崩していく。

 

お互いに攻撃が良く、守備があまり良くないといった形。

 

お互いに攻撃が上手くいっているということは、タレントで大きく上回るオランダが優位。

 

【30~45分】

 

34分、オランダのロングボールからクロアチアの守備が整っていないところ、素晴らしいパスワークでマレンが決める。1-0

 

前半終了。1-0

 

クロアチアはオランダの変則フォーメーションに全く対応できていないので、そこは対応したいところ。Fデヨングとインサイドハーフの二人を抑えるべき。そこさえ抑えれば機能停止にできる。ラインを高くし、プレスを強めて、その3人を抑えたい。

 

オランダは守備はどうかと思うが、攻撃戦術は良い。守備は3バックなら非常に良くなるが、やらないだろうからどうしようもない。

 

【45~60分】

 

モドリッチのとんでもないスルーパスからクラマリッチがチャンスを迎えるが決められず。

 

クロアチアは点を取らなければいけないため、ハイラインハイプレスに変更。

 

オランダはだいぶ運ばれていたからかプレスを強めるが、クロアチアが上手いこと、442であることからプレスは躱され、結局引いて442のミドル(ロー)ブロックになる。守備は相変わらず良くない(というかボロボロ)ため、クロアチアに押し込まれる。

引いて守っても「所詮442」ということで、守備は穴だらけ。

 

クロアチアのハイラインハイプレスによりオランダはビルドアップが上手くいかなくなっているため、クロアチアペースに。

逆にオランダのプレスは、クロアチアのブロゾヴィッチ、コヴァチッチ、モドリッチが上手すぎるため、華麗にかわされて、前半よりもむしろ守備は悪くなっている。

 

53分、モドリッチが倒されてPK。クラマリッチが決める。1-1

 

オランダは3バックではないことが本当に残念。

352なら攻守において非常に強いチームが出来上がるのだが・・・

 

クロアチアは普通にやっても3トップの個人能力が低いため(凄い良い攻撃をするが)、あまり得点能力は高くないため、このPKは大きい。

 

【60~75分】

 

シモンズ→ヴェルホルスト

ガクポを左WGに。

 

攻撃の流れを変えたいのは分かるが、ガクポのワントップは良かっただけに、この交代は良くないのでは・・・

プレスを強めたこともそうだが、あまり良くない采配が続く。

 

変わらずクロアチアペース。

クロアチアは3トップに良い個人技を持った選手が一人か二人いれば、本当に強いのだが・・・

 

オランダはハーフタイムで変則フォーメーションに対応されたため、全く上手くいかない。

変則が対応されたため、いつものグダグダなポゼッションの攻撃と、ボロボロの守備の、いつものオランダに戻る。

 

オランダは個の能力は高いため、戦術をしっかり用意すれば間違いなく強いのだが、伝統的に対応力の高い柔軟性のある選手が少ないこと、中盤にレジスタがいないこと、監督があまり良くないこと、3バックなら強いが3バックを使わないことから、同格以上のチーム相手には本当に弱い。

 

72分、押し込んだクロアチアがイヴァヌシェツのクロスからパシャリッチが決める。1-2

オランダは(元から守備は崩壊しているが)、攻撃も上手くいかなくなり、完全に崩壊している。

 

ヴィーファー→ワイナルドゥム

マレン→ベルフワイン

 

【75~90分】

 

クロアチアはリードしたので引いて守る。引いて守るのは良くない。

オランダが押し込む。

 

クロアチアが引き、オランダが持つが、結局クロアチアは中盤が上手すぎてボールを持てるし、オランダは守備が良くないためボールを奪えない。

 

イヴァヌシェツ→ヴラシッチ

ユラノヴィッチ→スタニシッチ

 

オランダはレジスタ(司令塔)が伝統的にいないのが痛い。

ボランチレジスタがいればもっと良いポゼッションもできるのだろうが・・・

 

コヴァチッチ→マィエル

 

ドゥンフリース→ラング

スクランブルか。

 

オランダはパワープレー。

オランダは非常に高いため、パワープレーは本当に脅威。

 

クラマリッチ→エルリッチ

5バックにして守備固め。追いつかれた時のことも考えたらそれは良くない。

上手くいっていたのになぜ変えるのか。

試合終盤に守備固めをする、引いて守るのは本当に良くない。

ラインは高く保つべきだし、CB投入は本当に愚策。

 

パワープレーからガクポのシュートは外れる。

オランダのパワープレーは本当に強い。ここまでパワープレーが強いチームは本当に中々ない。

 

95分、残り1分でパワープレーの混戦からラングが決める。2-2

W杯の時もそうだが、パワープレーで本当に決めてしまうのが凄い。

 

後半終了2-2

 

延長戦へ。

 

クロアチアは非常に痛い。

オランダは本当にパワープレーが強い。

PKはクロアチアは鬼のように強いため、オランダはPKには行かない方が良いが、どうなるか。

 

【延長前半】

 

シュタロ→ペトコヴィッチ

433に戻す。

 

オランダがパワープレーをやめたため、再びクロアチアペースに。

オランダはグダグダのポゼッションに戻る。

 

クロアチアは守備固めなどせずにこうしていれば延長にもならなかっただろうに・・・

 

98分ペトコヴィッチがミドルをニアに決める。2-3

GK、それは止めなきゃ・・・

 

クロアチアは後半終盤のようには引かない方が良い。

オランダは延長後半から再びパワープレーでどうにかするしかない。

 

延長前半終了。2-3

 

【延長後半】

 

アケー→マラシア

ガクポ→デローン

 

オランダはパワープレー。

 

クロアチアは今度は引かない。良い判断。

後半もそうしていれば普通に勝っていたのだが・・・

 

クロアチアが引いていないため、オランダは上手く攻められない。

 

モドリッチのパスからヴラシッチが抜けるが決められず。

 

クロアチアパスミスからベルフワインのシュートはリヴァコヴィッチが防ぎ、そのこぼれをラングがシュートするが決められず。

 

カウンターからパシャリッチがGKまでかわすが、ほぼ無人のゴールだがシュートはまさかのバー。

 

クロアチアスクランブルのオランダ相手に、カウンターでどんどんチャンスを作る。

 

114分、ペトコヴィッチをマラシアが倒してPK。モドリッチが決める。2-4

終わり。

 

モドリッチ→バリシッチ

 

121分、ペトコヴィッチが決めるがオフサイド

 

試合終了。2-4

 

前半はオランダの変則戦術にクロアチアが全く対応できておらず、オランダペースだったが、ハーフタイムでクロアチアが修正してからは、完全にクロアチアが圧倒した形。

 

クーマン 5.0 攻撃時の変則フォーメーションは(前半は)良かったが、守備戦術(442)があまりにも酷すぎた。また、ハーフタイムでクロアチアに修正されてからは、対応もできず、修正もできず、むしろ悪化させる采配しかできなかった。攻撃も変則ではなく普通に最初から352で良いという元も子もない話であるし、守備は比べるまでもない。

ガクポ 6.5 ワントップの時は良かった

シモンズ 5.5 悪くはなかった

コープマイネルス 6.5 前半は良かった

マレン 6.5 前半は良かった

Fデヨング 5.5 もっとゲームメイクをしたいところだが・・・

ヴィーファー 5.5 前半はまずまず

アケー 6.5 攻守において良かった

ヘールトライダ 5.5 守備がボロボロだったのは監督の責任なので何とも

ファンダイク 6.0 守備がボロボロだったのは監督の責任なので何とも

ドゥンフリース 5.5 守備がボロボロだったのは監督の責任なので何とも

バイロウ 5.0 良くなかった

 

ダリッチ 6.0 いつも通りといったところか。後半終盤のドン引き守備、守備固めは酷かったが、それ以外は上々

クラマリッチ 5.5 悪くはなかったが決して良くもない

イヴァヌシェツ 6.0 W杯のメンバーよりは良かった

パシャリッチ 5.5 得点は良かったが、右WGの選手ではないのであまり良くはない

コヴァチッチ 8.0 推進力でオランダの守備をズタズタにした。442という愚策の守備をしてくれれば、コヴァチッチは止められない

モドリッチ 9.0 上手すぎる

ブロゾヴィッチ 9.0 上手すぎる

ペリシッチ 7.0 攻撃参加で奮闘

ヴィダ 5.5 守備が脆いのはチーム全体の問題でもあるが

シュタロ 5.5 守備が脆いのはチーム全体の問題でもあるが

ユラノヴィッチ 5.5 守備が脆いのはチーム全体の問題でもあるが

リヴァコヴィッチ 6.0 良いセーブもしていた

 

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