UEFAネーションズリーグ準決勝 スペインvsイタリア -無敵艦隊vs使いこなせない最強戦術-

イタリア代表 監督 ロベルト・マンチーニ

2023年6月15日

UEFAネーションズリーグ準決勝

スペインvsイタリア

監督:デラフエンテ マンチーニ

 

スペイン

4231

       モラタ

ピノ    ガビ  ロドリゴ

    メリーノ ロドリ

Jアルバ ラポルト ノルマン Jナバス

      シモン

 

W杯から、監督がルイス・エンリケからデラフエンテに変わっている。

 

イタリア

352

   インモービレ   ザニオーロ

    バレッラ   フラッテージ

スピナッツォーラ  ジョルジーニョ  ディロレンツォ

   アチェルビ ボヌッチ  トロイ

       ドンナルンマ

 

頑なに433しか使わなかったマンチーニがまさかの352。

これは楽しみ。

 

(この招集メンバーなら)ラスパドーリ、キエーザ、ペッレグリーニ、ダルミアン、ディマルコ、バストーニ(怪我?)あたりは出した方が良いと思うが、それでも一応最低限のメンバー・組み合わせではある。最低限だが(2軍かな?レベル)・・・

 

マンチーニはしっかりと352を使いこなせるのか、見もの。

使いこなせれば間違いなく強い(イタリアが352を使いこなすなら世界一に一番近いと思われる)。

 

しかし、3バックをやるなら招集メンバーを完全に間違えてるが・・・

 

特にCBは全然いない。ボヌッチがスタメンは流石に無い。トロイもバックアッパーなら良いレベル。アチェルビも使うなら真ん中。

普通にバストーニ(ロマニョーリ)、アチェルビ(ロマニョーリかクリスタンテ)、マンチーニ(ダルミアン)の3人なら非常に固いDFラインが出来上がる。

 

2トップも右WBも人選が良くなく、残念。

 

フラッテージも明らかにペッレグリーニの方が良い。

スピナッツォーラも(微妙だが)ディマルコの方が良い。

ディロレンツォは守備的なSBであり、WBは適していない。

 

つまり、ベストなメンバーはジョルジーニョとバレッラ(左右は違うが)くらい。酷すぎないかな・・・

 

それでも、やっとアッズーリで352を見れるというのは大きい。

待望されていた352となる。

メンバーは残念だが・・・

 

【0~15分】

 

イタリアはハイラインハイプレスでポゼッション。

ハイラインハイプレスをやるのは良いが、このCBでハイラインハイプレスは怖すぎる。

 

スペインもハイラインハイプレスでポゼッション。

4231でハイラインハイプレスはあまり良くないと思うが・・・

 

3分、ドンナルンマとボヌッチが自陣エリア内で酷いミスで奪われてピノに決められる。1-0

ドンナルンマのパスも良くないが、なぜユーヴェで全く試合に出ていなかったボヌッチを呼んでいるのか、使っているのか理解に苦しむ。

 

イタリアはスペインのハイラインハイプレス相手に、ビルドアップで手こずる。原因は明らかに人選。

 

一つ目は、インサイドハーフが、運動量が武器のフラッテージとバレッラを並べている(しかもバレッラに慣れない左)というのがまず良くない。バレッラを右で、左はテクニックと運動量を兼ね備えたペッレグリーニで良い(あとはなぜか呼んでいないがトナーリ)。

 

二つ目は、CB。

アチェルビは3バックの真ん中をずっとやっている選手で、左CBはあまり良くない。

攻撃時の推進力がないため、ビルドアップで良くない。守備でも対人に強いわけでもスピードがあるわけでもないので、真ん中なら良い選手だが、左CBでの起用はない。

トロイも実力不足で、ボヌッチは論外。

 

三つ目は、2トップが推進力のある、中盤に絡める選手ではない。

352の2トップに求められるのはドリブル能力やスピード、キープ力の個人技であり、イタリア代表ならキエーザ、ラスパドーリ、エルシャーラウィ、(できるか微妙だが)ポリターノ、(まだ何とも言えないが)レテギ。

インモービレは全盛期なら問題ないが、今は厳しい。

ザニオーロも現時点では良くない。

 

それでも、2軍とはいえ、メンバーは強いし(今のイタリアは本当に強い)、断トツで最強の戦術である352を使用しているため、スペイン相手なら2軍でも勝ってほしいレベルには強い。

 

スペインには申し訳ないが、このメンバーでも、352であることを踏まえれば、明らかにイタリアが上回っている(監督が352を使いこなせれば)。

 

イタリアはビルドアップで苦しむが、一度運んでしまえば良い攻撃はできている。

流石は352といった形。

 

また、スペインの守備が良くない。

44のライン守備で352を抑えるのは厳しい。

 

10分、イタリアが押し込み、ザニオーロのボレーをノルマンがハンドでPK。インモービレが決める。1-1

 

イタリアが押し込む形。

スペインはポゼッションがしたいのだろうが上手くいかず、カウンターとショートカウンターがメインになる。

 

【15~30分】

 

イタリアがハイラインハイプレスからミドル(ロー)ブロックに変更。

スペインが持つようになる。

なぜ上手くいっていたのに変えるのか。スタミナ面か?

 

ハイラインハイプレスは危険だったので辞めても良いが、相手の中盤にプレスは行かなければいけないし、ラインが低すぎるし、WBが下がりすぎて532になってしまっている。

これは良くない。

 

マンチーニはやはりまだ352は使いこなせていない。

(それでも433よりは何倍も良いが)

 

20分、ジョルジーニョのスルーパスからフラッテージが抜け出し決めるが、オフサイド

 

オフサイドだが、44のハイラインで352を相手にしたらこうなる、といった典型的なゴール。

ただ、抜け出してるのがスピナッツォーラやバレッラやフラッテージで、2トップが抜けられる選手ではないのが痛い。

 

スペインの守備は良くないし、イタリアは2軍メンバーで、戦術もあまり使いこなせてはいないが、352なため、ある程度強い。

 

ただし、イタリアも守備は良くない。

監督の組織構成力もあるが、CBの人選が流石に酷すぎる。

 

アチェルビ、ボヌッチ、トロイは流石にやばいと一瞬で分かると思うのだが・・・

全員スピードも対人もそこまでない。当然ラインも低くなる。

前にプレスに行ってる時でさえラインが低く、中盤とDFラインの間にスペースがありすぎる。これは酷い。

 

【30~45分】

 

スペインが持つが、いつもの外外外で回す形の鳥かご。

いつもの、鳥かごで時間を使いに使いまくってのPK狙い(ワンチャン何かあって得点)の「ティキタカテナチオ」戦術よりは、まだチャレンジしていると言えばしているので、それは良い。(イタリアの守備が良くないというのも勿論ある)

 

イタリアのCBが不安なのと、ラインが低すぎてプレスが機能していなくて奪えないのと、時間が浪費されていき、体力も削られるので、イタリアとしては嫌な形。

また、ザニオーロとインモービレではカウンターに適していないので、これをやられると厳しい。

 

イタリアは、プレスも機能していなければ、ラインも低いし、横に幅を広げすぎだし、WBはDFラインに吸収されてしまっているし、何で352でそんなにバイタルが空くの、という監督が352を全く使いこなせていないのが如実に分かるくらい良くない。

 

前半終了。1-1

 

イタリアはまずは守備の改善が必要。ベストは(監督を変えることだがそれは置いておいて)、ラインを高くし、中盤にはプレスをかけ、FWはプレスではなくボランチとCBの間でブロックに参加させ、横幅を狭めてスライドで対応し、WBはもっと前に出さなければいけない。改善点が多すぎるが・・・

駄目な352の典型。

 

全部は無理だろうから、せめてラインが低すぎるのでその修正が必要。ボヌッチの裏は怖すぎるが。

あとはキエーザ、ラスパドーリ、ペッレグリーニ、レテギ辺りの投入か(招集メンバー酷すぎないか・・・)

この2トップではカウンターができないので、FWは変えたい。

 

また、もう少しボールは持って良い。スペインの守備は良くないので、落ち着いて回せば普通に崩せる。

 

メンバーがまともで、監督が352を使いこなせるなら非常に強いのだが、本当に勿体ない。

それでも、今までの433よりは良い。

 

【45~60分】

 

スピナッツォーラ→ディマルコ

ボヌッチ→ダルミアン

最初からそうしてくださいとしか言いようがない。と思ったらまさかのアチェルビが左のままで、アチェルビ、トロイ、ダルミアンの形。

トロイは真ん中をやったことがないはずだが、本当に大丈夫か・・・

 

ディマルコは、カウンターの展開ならスピナッツォーラより良い。

 

ロドリゴ→アセンシオ

アセンシオは怖い。

 

アセンシオのクロスからメリーノのシュートはドンナルンマがスーパーセーブ。

ドンナルンマはこれがあるから使うのも分かるが、まだ安定感や判断、キャッチング、弾く場所等、技術が若い。

 

監督の指示か選手同士で話し合ったか、アチェルビが真ん中になり、トロイが左に。当然そうなる。この3人なら最初からそれ以外の選択肢はないのだが。

 

あとは2トップを早く変えてカウンターをしたいところ。

 

インモービレキエーザ

ジョルジーニョ→クリスタンテ

 

キエーザ交代は良い(最初からそうしてください、という話だが・・・)

クリスタンテは守備の改善をしたいのだろうが、流石にそれはない。どうやってビルドアップをするのか。

 

コンテに代表監督を切にやってほしい・・・

 

【60~75分】

 

イタリアはハイラインハイプレスに再変更。

ラインも少しは高くなる。良い判断。

 

クロスからフラッテージのシュートはウナイ・シモンがスーパーセーブ。

 

ガビ→カナレス

 

イタリアが(最初からそうしてくださいという)選手交代をしたことと、ハイラインハイプレスでラインを高くしたことにより、盛り返す。

 

しかし、セットした時は変わらず良くない守備で、なんで352でバイタルがそんなに空くの、というのは変わっていない。

 

メリーノ→Fルイス

ピノ→アンス・ファティ

 

【75~90分】

 

フラッテージ→ヴェッラッティ

ペッレグリーニではなく? 守備面を考えても攻撃面を考えてもそれはない。

 

また、これで5人を使い切る。

5人中、最初からそうしてくださいという交代の尻拭い交代が3、その交代は流石にないという交代が2。

それで5人を使い切るというのは痛すぎる。

 

モラタ→ホセル

 

88分、ミドルのこぼれからホセルが決める。2-1

本当に守備が良くない。

 

試合終了。2-1

 

このスペインに負けるのは失態としか言いようがない。

監督解任でも全くおかしくないくらいの惨状が続く。

 

マンチーニ 4.0 やっと352を使ったことは大きな収穫だし、これからも続けるべきだが、明らかに352を使いこなせていなかったし、人選が残念だった。このまま352を使い、錬度を高め、人選ももっと良くしてほしい。

インモービレ 5.0 残念だが、衰えによりもう代表レベルでは少し厳しい。相方や、やり方次第ではいけるので、招集はしても全然良い

ザニオーロ 5.0 何もできなかったと言って過言ではない

バレッラ 6.0 頑張ってはいたが、FW、WB、インサイドハーフの相方と、周りに恵まれなかった

フラッテージ 6.0 頑張ってはいたが、FW、WB、インサイドハーフの相方と、周りに恵まれなかった

スピナッツォーラ 5.5 3バックには慣れているが、352には慣れていないということもあってか、DFラインに吸収されてしまっていた

ジョルジーニョ 5.5 周りのせい(監督のせい)というのもあり、そこまで良くはなかった

ディロレンツォ 4.5 WBはやっていないというのもあり、完全にDFラインに吸収されて全く良くなかった

アチェルビ 5.0 変な場所で使う監督が悪い

ボヌッチ 4.0 流石に試合に出ていない選手は厳しい

トロイ 5.0 代表だと実力不足は否めない。ものすごい悪いというわけでもないが

ドンナルンマ 5.5 安定感がほしい

 

にほんブログ村 サッカーブログ 海外サッカーへ海外サッカーランキング

にほんブログ村 サッカーブログ セリエAへセリエAランキング

サッカーblogランキング