2023年6月18日
クロアチアvsスペイン
監督:ダリッチ デラフエンテ
433
クラマリッチ
イヴァヌシェツ パシャリッチ
コヴァチッチ モドリッチ
ブロゾヴィッチ
ペリシッチ シュタロ エルリッチ ユラノヴィッチ
リヴァコヴィッチ
ヴィダ→エルリッチ以外は同じメンバー。
スペイン
4231
モラタ
ピノ ガビ アセンシオ
Fルイス ロドリ
Jアルバ ラポルト ノルマン Jナバス
シモン
メリーノ→Fルイス、ロドリゴ→アセンシオ。
二人とも前回の試合でこの二人の方が良かったからだろう。
崩しの能力、中盤の構成力、守備はクロアチアが上だが、クロアチアは中盤が本当に凄いが、前線が貧弱なため、得点を奪えるかどうか。
また、クロアチアは中3日で、スペインは中2日なので、そこはクロアチア有利。
スペインは、崩されても守り切れるかどうかが鍵か。
全体的なタレント力、ベンチはスペインが上、中盤の構成力、守備、崩しの能力はクロアチアが上。どちらが勝つか微妙な試合。
スペインは鳥かごでPKかワンチャンスでどんな相手にも勝てる可能性のあるチームなので予想が難しい。
【0~15分】
スペインはハイラインハイプレスでポゼッション。
クロアチアもハイラインハイプレスでポゼッション。
クロアチアはミドルブロック&プレスも良く使うが、スペイン対イタリアで、イタリアがハイラインハイプレスをしていた時は優勢だったこと、オランダ対クロアチアでもクロアチアは引いてる時は良くなかったが、ハイラインハイプレスをしている時は良かったことから、修正した形か。
スペインは変わらず、442でハイラインハイプレスをするので、あまり良くない守備。
ただ、クロアチアも裏取りはあまりしない(3トップがあまりできない)ので、まだ救い。
442でハイプレスをしても、ライン間が空いてしまうか、DFラインの裏に広大なスペースができてしまう。
お互い足元が上手いので、お互いに持つ形だが、スペインの守備はあまり良くないが、クロアチアは守備も良い(個人能力は除く)(良いというよりは4141なので当然守備はしっかりする)ことから、クロアチアは崩していくが、スペインは上手く攻められてはいない。
クロアチア優勢の展開。
ただし、やはりクロアチアは3トップの個の能力が貧弱なので、そこがどうなるか。
クロアチアはスペインのハイラインハイプレスを完全にいなすが、スペインはクロアチアのハイラインハイプレスに苦しむ。
クロアチアが持つ展開。
ただし、クロアチアがハイラインハイプレスをやめたらスペインは息を吹き返すだろうから、クロアチアがいつまでこのプレスを続けられるかどうか、続けるかどうか。
スペインはプレスをいなされ続けるので、たまらずある程度引いて、ガビが下がり、4231の守備の形にする(攻撃は元々4231)。
4231なら442よりはまだ守備が良いし、プレスではなく、ある程度引いて4231で守るなら442の大きな問題点も良くはなる。
しかし、4231はやり易い無難な戦術ではあるが、余程メンバーが良いか特殊な戦術を使わない限りは、攻撃力があまりなくなってしまう。(攻撃においても守備においても433で良くないか、という話が付いて回る)
【15~30分】
変わらずクロアチアがずっと押し込む。
クロアチアはこれで3トップが強力なら本当に強いチームなのだが・・・
代表チームはクラブと違い、組織・戦術の錬度がないため、中盤の構成力が非常に重要となる。
そのため、クロアチアは強いのだが、(特に前線の)タレント力がどうしても無いため、タレントも組織も戦術も揃っているチームに当たる、決勝が近くなると中々厳しい。
(この大会はそんなことはない)
スペインは持てるようにもなってきたが、外で回すだけの格好になる。
スペインはどんな相手にもPKで勝つ可能性のある「ティキタカテナチオ」があるので、賛否は置いておいて、「この試合に勝つなら」とことん鳥かごが良いと思われる。
このメンバー、戦術で真っ向勝負は少し厳しい。
スペインが勝っていた2008~2012の時代は前線に個人技もあったので、鳥かごでの時間稼ぎ、相手の攻撃機会の削減、体力削りでPKか、不意の個人技で得点を奪っており、勝てていた。
しかし、今のスペイン代表では「ティキタカテナチオ」をやるにしても前線のタレント不足により、時間稼ぎ・体力削りのPK狙いにしかほとんどなり得ないというのが痛い。
圧倒的なポゼッションをする場合、最終局面を崩すのは結局は個人技、ドリブルであり、個人技のあるドリブラーがスペイン代表にはあまりいないため、結局ポゼッションをしても何も起きない。
クラマリッチがロングボールに抜け出してGKと1対1になるが決められず。
スペインが持つようになり、クロアチアが4141で引いて守るようになる。
体力の問題もあるのだろうが、引きすぎるとスペインに流れがいってしまう。
スペインは中々クロアチアの4141の固いブロックを崩せないが、これはこれでクロアチアの体力を削っていけるし、クロアチアの攻撃機会を削減でき、押し込んで相手の攻撃参加をさせづらくでき、何かあって得点を奪える可能性もあるにはあるので、泥仕合だろうが、退屈だろうが、結局このティキタカが「この試合に勝つ」には良い。
【30~45分】
ボールを持つが崩せないスペイン、崩すが前線が貧弱なクロアチア、という展開が続く。
前半終了。0-0
いかにもクロアチア対スペインといったような試合展開となった。
お互い最終局面が弱い。
タレントで言えば、今のヨーロッパはイタリア、オランダ、フランス、ポルトガルが強くなければいけないのだが、フランスは安定こそしているが上振れがないし、他3国は監督が盛大にやらかし中なのが悲しいところである。(ポルトガルは監督交代もしたし、レオンを中心にチームを作っていけば盛り返すと思うが)
クロアチアはハイラインハイプレスに戻して、得点を奪いに行きたいところ。
スペインはこの試合に勝つならティキタカテナチオでPK狙いか、何か起きて得点できるかが勝率で言えば一番良いだろう。
【45~60分】
クロアチアは立ち上がりということもあってか、ハイラインハイプレスに。
これをしている時は完全にクロアチアペース。
クロアチアが決定機とまでは行かないが、チャンスを作る。
スペインは変わらず安全圏でのパス回し。そしてクロアチアのプレスに引っかかる。
【60~75分】
パシャリッチ→ペトコヴィッチ
ピノ→ファティ
モラタ→ホセル
両チーム攻撃の流れを変えに行く。
【75~90分】
クロアチアが引き始めて、スペインがボールを持つようになる。
試合に動きはほとんどない。
両チームともにファイナルサードでの個人技やカウンターがないため、本当に動きがない。
Fルイス→メリーノ
ノルマン→ナチョ
ノルマンは怪我。
イヴァヌシェツ→ヴラシッチ
エリア内でファティが決定機を迎えるが決められず。
スペインはファティが入り、攻撃にギアが入るようになる。
ガビ→Dオルモ
クラマリッチ→マイェル
後半終了。0-0
選手交代で動きは出てきたが、いつものスペインの鳥かご鳥かごの動きのない試合。
両チームともボールは持てるが得点力はないため、クロアチアとスペインの延長戦突入率は尋常ではない。
【延長前半】
変わらず、特に試合に動きはない。
Jナバス→カルバハル
カウンターからコヴァチッチが運んでマイェルが抜け出すが決められず。
延長前半終了0-0
【延長後半】
スペインが攻勢を強めてファティを中心に攻め立てる。
ユラノヴィッチ→スタニシッチ
延長後半終了。0-0
PK戦へ。
【PK戦】
クロアチア先行。
ヴラシッチが決める。○
ホセルが決める。○
ブロゾヴィッチが決める。○
ロドリが決める。○
モドリッチが決める。○
メリーノが決める。○
マイェルはシモンに止められる。×
アセンシオが決める。○
ペリシッチが決める。○
ラポルトはバー。×
サドンデスへ。
ペトコヴィッチはシモンに止められる。×
カルバハルが決める。○
クロアチア4 ― 5スペイン
スペインが優勝。
非常にスペインらしい、クロアチアらしい試合だったと言えるスコアレスでのPKだった。