UEFAネーションズリーグ3位決定戦 オランダvsイタリア -守備崩壊のオレンジ軍団vs無難のアッズーリ-

イタリア代表 FW ジャコモ・ラスパドーリ

2023年6月18日

UEFAネーションズリーグ3位決定戦

オランダvsイタリア

監督:クーマン マンチーニ

 

オランダ

4231

     ガクポ

ラング   シモンズ     マレン

   Fデヨング ヴィーファー

アケー ファンダイク ヘールトライダ ドゥンフリース

     バイロウ

 

クロアチア戦から一人しか変えず(コープマイネルス→ノア・ラング)。

そこまで重要ではない大会での3位決定戦であり、日程も厳しいので、通常は選手を試すためにもけっこう選手を変えるのだろうが、変えず。

前回の試合がよほど良くなかったから、本気で勝ちを狙いに来ているという形か。

 

しかし、コープマイネルスは戦術の核だったし、一番良いプレーをしていたが、なぜ外すのか(つまり、監督というよりは選手個人の判断・能力で勝手にコープマイネルスが戦術の核になっていた可能性大)。

 

イタリア

433

       レテギ

ラスパドーリ         ニョント

  ヴェッラッティ   フラッテージ

      クリスタンテ 

ディマルコ ボンジョルノ アチェルビ トロイ

      ドンナルンマ

 

残念極まりないが、433に戻す。

フラッテージ、アチェルビ、トロイ、ドンナルンマ以外を入れ替え。

CBが二人とも左利き。

 

メンバーは明らかに今回の方が良いし(全く持ってベストではないが)、このメンバーで352なら強いのだが、非常に残念でならない。

 

確かにマンチーニがやり慣れている433で、マンチーニの大好きなハイラインハイプレスでポゼッションをやり、このメンバーなら、前回の酷い352よりは433の方が強いだろうが、メンバーをまともにして、錬度も高めれば明らかに352の方が何倍も強いので、非常に残念でならない。

このメンバーで352(でまともな戦術・組織)ならオランダには楽に勝てただろうが、433だと分からない。ただ、オランダがクロアチア戦のままで、イタリアがこのメンバーで433なら普通に勝てそうではある。

 

【0~15分】

 

イタリアはハイラインハイプレスでポゼッション。

ハイラインハイプレスでポゼッションで、監督がマンチーニなら、「この試合は」352より433のほうが良い。良いのだが、戦術自体の力の差、イタリアのメンバー・特徴を考えたら352以外の選択肢はない・・・

 

今のイタリアは、90年代から2000年代の黄金期のメンバーが引退してからは微妙なメンバーが続いたが、今はメンバーは本当に強く、352なら世界一のチームになるメンバーが揃っているため、本当に勿体ない。

 

オランダは変えずに442のミドルブロックで、攻撃はヘールトライダがボランチになり、3223となる、クロアチア戦と同じ戦術。

攻撃はまだ良いのだが、相変わらず守備が脆すぎる。わざわざ442のブロック守備という脆すぎる守備戦術を取らずに、スタンダードな433の方が断然良いと思うが・・・

一番良いのはオランダも352だが、できないなら、この4231よりは433のほうが断然良い。

 

試合はイタリアが優勢に進める。

オランダの守備が相変わらず酷すぎる。

442なんて使ったら、こうなる。

 

本当にぐちゃぐちゃで、プレスもラインもブロックも全く機能していない。

バラバラな守備。酷すぎる。

前回は相手が得点力の無いクロアチアだからあれぐらいで済んだが、イタリア相手なら大量失点もあり得るくらいに酷い。

 

イタリアも(メンバー含め)守備が良いわけではないが、433の分、オランダよりはだいぶマシ。

 

6分、オランダの酷すぎる守備の中、ラスパドーリの足裏パスからディマルコが決める。0-1

 

オランダはプレスにするのか、ブロックにするのか全く統率が取れていない。前線・中盤が前がかりにプレスに行く中、DFラインはずるずる下がっているので、中盤のライン間のスペースがあまりにも広すぎる。

 

ただでさえ統率が取れていても442はライン間を使われ放題の戦術なのにも関わらず、これでは守れるわけがない。

良い選手が揃っているのに本当に勿体ない。

 

試合は変わらずイタリアペースで、どんどんイタリアが崩していく。

前述のとおり、イタリアが良いわけではなく、オランダが酷すぎるので、マンチーニには433のほうが良いのだと勘違いしてほしくないのだが・・・

(もちろん、前回の試合よりはメンバーが良く、マンチーニのやり慣れている433のため、イタリアも良くなってはいる。)

 

オランダも攻撃は悪くない(イタリアの守備も良くない)。

しかし、クロアチア戦と違い、コープマイネルスがいないので、その分、クロアチア戦よりは良くない。

 

コープマイネルスは戦術眼が高く、ポジショニングとパスの判断が抜群で、非常に気の利く、流石はセリエAという選手なので、必須な気がするが・・・

このような特殊な攻撃戦術を取り、なおかつ中々集まらない代表チームにおいては、戦術眼の高いデローンとコープマイネルスのセリエA組は使うべきだと思うが。

 

集まる機会が少なく、戦術・組織の錬度が低い代表チームにおいて、世界一の戦術大国のセリエAの選手たちは、いつの時代も各国代表において素晴らしい活躍をしている。

 

また、イタリアもクロアチアよりは流石に守備力が高いため、そこもある。特にクリスタンテは守備については超一流なので、そこが大きい。

 

【15~30分】

 

19分、またしてもオランダのあまりにも酷い守備からディマルコが抜け出し、フラッテージが決める。0-2

 

オランダの守備の酷さが本当に際立つ。

ディマルコは今シーズンは本当に凄い。運動量、スピード、ポジショニング、フリーランの質、得点の嗅覚、何の躊躇もない裏抜けと、そこからくる得点力、アシスト能力が尋常ではない。特にこの試合においてはSBにも関わらず、早くも両方のゴールに絡む。

 

【30~45分】

 

2点リードしたこともあり、イタリアは4141で引いて守る。

この守備は良くないが、オランダもコープマイネルスがいないことにより、そこまで攻撃は良くない。

 

イタリアは流石に引きすぎだと思うが、前回と違って、3トップのレテギ、ラスパドーリ、ニョントは足元もあるし、スピード、ドリブル、運動量があるので、カウンターも成り立つのは救い。

前回のインモービレ、ザニオーロの2トップは本当に正気の沙汰ではない。

 

特にラスパドドーリは、今のイタリア代表のFW陣において能力が抜けている(キエーザも)。

 

前半終了0-2

 

オランダの守備がただただ酷すぎたという前半になった。

 

オランダは根本を変えないならば、コープマイネルスとデローンの投入が良い。

もう後はイタリアも引いてくれていることだし、得意のパワープレー。

 

イタリアは、クリスタンテが珍しく攻撃でも良いため、そこまで修正の必要はないが、レテギ→キエーザでラスパドーリを真ん中(もしくはニョント→キエーザ)、トロイ→ダルミアンくらいか。

後は守備が引きすぎなのでその修正。モチベーションがない試合の中で2点リードだからやる気がなくなるのも分かるが・・・

 

招集メンバーがまともで、「433なら」、(年齢も考慮して)

 

ラスパドーリ(バルダンツィ)

キエーザ(ザッカーニ、エルシャーラウィ) ポリターノ(オルソリーニ)

ペッレグリーニ(トナーリ) バレッラ(フラッテージ)

ヴェッラッティ(カタルディ、ジョルジーニョ)

ディマルコ(スピナッツォーラ) バストーニ(ロマニョーリ) マンチーニ(カザーレ) ディロレンツォ(ダルミアン)

プロヴェデル(ドンナルンマ、メレト)

 

が今のところベストメンバーか。

 

352なら(年齢も考慮して)、

 

ラスパドーリ(エルシャーラウィ) キエーザ(ポリターノ、レテギ、バルダンツィ)

ペッレグリーニ(トナーリ) バレッラ(フラッテージ)

ディマルコ(スピナッツォーラ) ヴェッラッティ(カタルディ、ジョルジーニョ) ダルミアン(デシーリオ)

バストーニ(ボンジョルノ) ロマニョーリ(クリスタンテ) マンチーニ(カザーレ)

プロヴェデル(ドンナルンマ、メレト)

 

辺りか。

 

【45~60分】

 

ヘールトライダ→ワイナルドゥム

マレン→ベルフワイン

ラング→ベフホルスト

 

ガクポが抜け出してGKと1対1になるがドンナルンマがセーブ。

 

オランダが変えてきたことにより、イタリアの守備が混乱する。

 

オランダは3331にような形でほぼスクランブル。

攻撃は明らかに良くなっているので、押し込んでいる状況では、間違いなく良くなっている。

 

イタリアは変えず。ちょっと引きすぎている。

 

イタリアがずっと押し込まれる形が続く。

オランダは相当前がかりで守備は変わらずめちゃくちゃなため、カウンターで追加点がほしいところ。

キエーザ投入が待たれる。

 

シモンズ→コープマイネル

 

【60~75分】

 

ラスパドーリ→キエーザ

ニョント→ザニオーロ

二人ともだいぶ疲弊していたし、良い交代。

 

キエーザは一人でカウンターを成立させられるので、期待。

 

68分、クロスのこぼれ球をベルフワインが決める。1-2

 

72分、カウンターからキエーザが個人技で決める。1-3

 

キエーザがこの得点も含めて早速暴れているが、マンチーニアッレグリもなぜキエーザをスタメンで使わないのか理解に苦しむ。

 

ディマルコ→スピナッツォーラ

 

【75~90分】

 

ヴィーファー→フェールマン

 

キエーザがカウンターで4、5回目くらいのチャンスを作る。

 

展開は変わらず、イタリアが引いて守り、オランダがスクランブル、イタリアがカウンター。

 

FKのこぼれをベフホルストが決めるが、オフサイド

 

ヴェッラッティ→バレッラ

レテギ→ペッレグリーニ

 

ザニオーロを真ん中、キエーザを右、ペッレグリーニを左に。

 

89分、スクランブルからワイナルドゥムが決める。2-3

 

イタリアは引きすぎだし、引いていても守備はそこまで良い守備ではない。

また、オランダのスクランブル、パワープレーは(守備は置いておいて)脅威。

 

イタリアがカウンターから5対2になるが決められず。

 

アディショナルタイム、オランダはパワープレー。

 

試合終了。2-3

 

マンチーニ 5.5 勝ったのは良いが、特別良いわけではなく、オランダが酷すぎたという方が強い。また、352を辞めてしまったのは残念極まりない。マンチーニの433では限界しかない。433なら世界にもっと強いチームがある。ラスパドーリの0トップ等で余程良い433を作れば話は別だが。

レテギ  5.5 悪くもないが良くもない。貢献はしていたが、どちらかというと物足りない。

ラスパドーリ 7.0 能力が高い

ニョント 6.5 物凄く良かったわけでもないが、最低限の仕事はしていた

ヴェッラッティ 7.0 ジョルジーニョとの共存ではないため、良かった。また、(狙ったのかは知らないが)クリスタンテが底からいなくなり、ヴェッラッティが底のようになっていたので、良かった

フラッテージ  7.0 攻守において運動量豊富に貢献

クリスタンテ  7.0 守備で大いに貢献。攻撃も今日は良い日だった

ディマルコ 8.5 圧倒的な攻撃能力で2得点に絡み貢献

ボンジョルノ 5.5 悪くはなかった

アチェルビ 6.0 まずまず良かった

トロイ 6.0 変則4バックだったのでまずまず

ドンナルンマ 5.5 良くはない

 

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