セリエA第27節  ウディネーゼvsACミラン

2023年3月18日

セリエA第27節

ウディネーゼvsACミラン

監督:ソッティル ピオリ

 

ウディネーゼ

352

    サクセス ベト

   ペレイラ サマルジッチ

ウドジェ  ワラシ  エヒジブエ

  ペレス ビヨル ベカン

    シルヴェストリ

 

ミラン

3412

   レオン イブラヒモヴィッチ

     ディアス

バロトゥーレ トナーリ ベナセル サーレマーカース

    トモリ ティアウ カルル

      メニャン

 

インフルエンザのTエルナンデスに代わりバロトゥーレ、そしてイブラヒモヴィッチが先発。

 

【0~15分】

 

ウディネーゼはミドルブロックで、ポゼッションとカウンターを織り交ぜる。

352発祥のウディネは、流石の本家352らしく、前に人数をかけて流動的なポゼッションで攻め、ショートカウンターやロングカウンターで2トップ+中盤の飛び出しで早く攻める形もバランスよく混ぜる。

大エースであり、チームの核だったデウロフェウが怪我をしていなければ・・・といったチーム。

守備も352らしく、中央に蓋をして、中央で網をかける良い守備。

 

10年と少し前にサッカー界に戦術革命を起こし、未だに史上最強のフォーメーション・戦術であると言われるグイドリンの352を脈々と受け継ぐウディネーゼは、デウロフェウが怪我して前線のタレントの物足りなさはあるが、組織・戦術で見れば非常に良いチームで、ミランにとっては難敵となる。

 

ミランはハイラインハイプレスでポゼッション。

しかし、前節の3421ではなく、ディアスをトップ下にした3412を選択。

前節のように3421でディアスを右気味にして、スペースのある所で自由にさせて、ボールを運ばせた方が良い。

レオンもサイドに張らせた方が活きるので、3421の方が良いと思うが・・・

なぜ機能していた戦術を変えるのか理解不能

 

前節のメンバーと戦術に加えて、イブラヒモヴィッチとトナーリも入ったら、より機能するはずなのに勿体ない。

 

ミランは上述のように戦術ミスを犯していることもあり、ウディネの守備の前にボールが上手く繋げないし、運べない。

 

また、ウディネーゼの流動的な攻撃に、守備が全く対応できていない。完全に戦術で圧倒されている。

 

9分、ミランパスミスショートカウンターからペレイラが決める。1-0

 

勿体ない失点だが、ミランが戦術ミスを犯していることもあり、組織・戦術の差が著しい。

ここまでは完全にウディネペース。

防戦一方と言っても過言ではない。

 

3バックの3人も、対人は強いため、前プレスで嵌めて、対人勝負をしているなら強いが、相手にボールを持たれて流動的な攻撃をされると途端に脆い。

 

【15~30分】

 

ミランはまず落ち着いて、ボールを運ぶことができるようにしたほうが良い。まずはそこから。ウディネの守備の網に引っかからずに、まずはボールを運べるようになることが必須。

 

ベナセル、トナーリがいて、3バックもしっかりビルドアップに加わり、ディアスもサイド気味でプレーさせれば、しっかり運べるはずである。

 

【30~45分】

 

ミランは多少落ち着いてきて、ボールを運べるようにはなるが、相変わらずディアスは中央に配置したままで、良くない。

ウディネは完全に中盤中央を固めて蓋をしているのに、そこにディアスを置いて何がしたいのか、意味が分からない。

ボールを上手く運べていないのだから、先ずはサイドで受けさせた方が良い。

そうすれば、ベナセルやトナーリやサーレマーカースやカルルが良い位置でボールを受けて展開できるのだが・・・

 

そもそもが、352相手に3412で臨むこと自体が完全に愚策。

352は中盤中央に密集して守備ができるため、3412のように中央偏重のフォーメーションは相性が悪すぎる。

 

3412はトップ下に推進力、テクニック、フィジカルがある化け物レベルの選手がいて、その選手を最大限に活かしたくて、カウンターを主に使用するなら、まだ選択する可能性もなくはないが、ディアスにそれはないし、ミランはカウンターでもない。

 

全盛期のカカーやリバウドトッティのようなレベルの選手がいて、カウンターで攻めるなら選択しても良い、というような戦術である。

また、現代サッカーにおいて、352や343と比べてしまうと、そもそも戦術・フォーメーション自体が良くない。

 

44分、ロングボールにレオンが抜け出し、ハンドによりPK。しかし、イブラヒモヴィッチがシルベストリに止められてしまう。

 

しかし、ウディネの選手がエリアに先に入ってしまった、ということによりPKやり直し。抗議によりソッティル監督が退場。

 

48分、今度はイブラヒモヴィッチがしっかり決める。1-1

 

昔はそんなことはなかったが、最近はVARもあってか、蹴る前にDFがエリアに入ってしまったり、GKが先にラインを越えてしまうとやり直しになるので、守備側は本当に気を付けた方が良い。

 

ウディネは戦術で完全に圧倒しており、何でもないロングボールからのハンドのPKで、しかもPKやり直しと、非常にかわいそうな失点。

 

アディショナルタイムの50分、追いつかれて攻勢に出たウディネは、ウドジェの突破からサクセスがクロス、べトが決める。2-1

 

前半終了。2-1

 

ミランは修正必須。3412は変えた方が良い。

 

ウディネはこのままでも良いが、前半のリード後のように守備に徹するよりも、ラインをもう少し高くして、もっとボールを保持して攻めたら尚良い。ミランはウディネの守備にも攻撃にも全く対応できていないので、攻めれば簡単に点が取れる。

 

【45~60分】

 

ミランは特に変えず。この状況で変えないのは流石に監督として酷すぎる。

 

ウディネは、ラインを少し高くして、攻撃時も前半よりボールを保持して攻める。理想的な良い修正。

 

ミランに一つだけ光明があるとすれば、レオンが自由に動くようになってきて、レオンが個人として良くなっていることくらい。ただし、個人として最悪から少し良いくらいになっているだけであって、チームとして良くなっているわけではない。

 

レオンは戦術で縛らないで自由にやらせて良い選手だと思うが、最近は縛りすぎである。

 

【60~75分】

 

ベナセル→クルニッチ

サーレマーカース→レビッチ

 

4231に。完全に圧倒されていたし、点を取らなければいけないため、変えることは悪くない。

しかし、レビッチを出してどうするの、というのと、司令塔のベナセルを下げるのはなぜだろうか・・・

 

70分、ティアウがサクセスに吹き飛ばされ、最後はエヒジブエが決める。3-1

完全に終わり。

 

サマルジッチ→ロヴリッチ

サクセス→トゥヴァン

 

【75~90分】

 

ディアス→デケテラーレ

イブラヒモヴィッチ→オリギ

トモリ→カラブリア

 

ペレイラ→アルスラン

 

ミランは特に何もできない。レオンが一人で頑張っているくらい。

 

エヒジブエ→エボセレ

ウドジェ→ゼーヘラ-ル

 

試合終了3-1

 

ピオリ 3.5 戦術対決にて完全敗北

レオン 5.5 自由に動き出してからはまだ良かったが、パスミスが目立ちすぎた

イブラヒモヴィッチ 5.5 そもそもボールが来なかった

ディアス 5.0 完全に沈黙

バロトゥーレ 5.0 特に何もできず

トナーリ 5.5 攻撃は悪くなかったが、守備ではかなりやられていた

ベナセル 6.5 攻撃面では良い捌きをしていた。守備ではかなりやられていた

サーレマーカース 5.0 攻守においてウドジェに完全敗北で、右サイドを制圧されてしまった

トモリ 5.5 ウディネの流動的な攻撃に全く対応できていなかった

ティアウ 5.0 ウディネの流動的な攻撃に全く対応できていなかった

カルル 5.0 ウディネの流動的な攻撃に全く対応できていなかった

メニャン 5.5 チームを救うことはできず

 

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