セリエA第35節 ボローニャvsASローマ -新芽まみれ-

ボローニャ 右サイドハーフ リカルド・オルソリーニ

2023年5月14日

セリエA第35節

ボローニャvsASローマ

監督:Tモッタ モウリーニョ

 

ボローニャ

4231

    アルナウトヴィッチ

バロウ   ファーガソン   オルソリーニ

   ドミンゲス スハウテン

カンビアーゾ ソサ ボニファーツィ デシルヴェストリ

     スコルプスキ

 

スタンダードな並びではあるが、バロウが左サイド、アルナウトヴィッチの1トップよりもバロウのワントップのほうが良いのだが・・・

守備陣も怪我の影響かレギュラーではない選手が多い。

 

フォーメーションはいつも通りの4231で、状況や相手によってはファーガソンを右インサイドハーフ、ドミンゲスを左インサイドハーフにして4141に変形する4231。

 

シーズン序盤に採用していた、手堅いスタンダードな4231で、オルソリーニを中心とした攻撃が予想される。手堅くはあるが、あまり良くはない。

 

ローマ

352

    ベロッティ ソルバッケン

   ワイナルドゥム  カマラ

ザレフスキ   タヒロヴィッチ  ミッゾーリ

  イバニェス クリスタンテ チェリク

      スヴィラー

 

EL準決勝を控えていることもあり、大幅にタ-ンオーバーかつ怪我人まみれ。

CL出場権を得るためには一つも落とせないが、これは相当厳しいメンバー。

 

352を使ってることは非常に良いことだが、流石にメンバーが厳しい。

スタメンクラスがベロッティ(本来ならサブでの補強だが今シーズンはファーストチョイスクラス)、ワイナルドゥム(本来ならサブ)、イバニェス(スタメン落ちもあるくらい)、チェリク(CBは本職ではない)という有様。

あとのメンバーは、全員ヨーロッパの戦いがなければほとんど出場機会がないような選手達。ソルバッケンは戦術によってはスタメンだが。

 

マンチーニ、スピナッツォーラ、マティッチ、ペッレグリーニ、ボヴェ、エイブラハムがベンチ。ディバラ、スモーリングエルシャーラウィ、パトリシオは怪我の影響?でベンチ外。

 

【0~15分】

 

ボローニャはスタンダードな4231でミドルブロック&プレスでポゼッション。

攻撃はオルソリーニに集めて何とかしてもらう攻撃。非常にスタンダードな4231。バロウのワンントップの方が圧倒的に良いと思うが・・・

 

バロウがワントップなら前線で個人技で何とかできる選手がバロウとオルソリーニの二人になる。オルソリーニ一人だと、オルソリーニの所を何とかすれば良いし、アルナウトヴィッチでは推進力が無さすぎる。

 

2列目に推進力や飛び出しを武器にする選手が多ければワントップにアルナウトヴィッチのような大きいポストプレーヤーでも最悪良いが、現代サッカーは、FWは流動的な選手(個人技とスピードがある選手)の方がカウンターでもポゼッションでも良い。

 

この前線の3人では、足元、足元、足元の3人になってしまっている。

バロウはワントップなら流動的で個人技もスピードもある選手になるので、流動、流動、足元でバランスが取れる。

 

ローマはミドルブロック&プレスでポゼッション。

 

ローマは352なだけあって良い守備をしているが、オルソリーニの対面が、守備がめちゃくちゃなザレフスキなため、そこでやられる。オルソリーニが凄いというのもあるが、ザレフスキの守備対応が悲惨。

 

ボローニャがポゼッションし、ローマがカウンターをする展開になる。

ローマは352なだけあって、守備も攻撃も機能的で良いのだが、メンバーがメンバーなだけに惜しすぎる。ソルバッケンのところにエルシャーラウィかディバラかエイブラハムなら、カウンターが強力になるのだが、ベロッティとソルバッケンの二人では推進力とスピードがなさすぎる。

 

当然、そのポジションでも2番手、3番手の選手が揃っている中盤と守備陣も非常に心配。

 

ローマは中盤の3センターとWBのクオリティが攻守において残念過ぎて、普通にボローニャに押し込まれる。2軍、3軍レベルなので、仕方ないと言えば仕方ない・・・

 

2トップがカウンターに適した選手なら相手がポゼッションしてくれるのはローマにとって好都合だが、今日はベロッティはまだしも、ソルバッケンは全く持ってカウンターに適していないので、それが厳しい。

 

【15~30分】

 

ボローニャはモッタ監督がかなりのポゼッション志向で、相手がビッグクラブでも繋ぐが、オルソリーニがいないとまずまず悲惨なポゼッションになりがちだが、今日はオルソリーニがいるから、ポゼッションでも普通に崩せる。

 

オルソリーニは非常にテクニックのある右WGのレフティーで、イタリア人屈指のアタッカー。非常に良いドリブル、パス、シュートを持っている。

現在、ポリターノと並んで、セリエA屈指の右WGと言える選手。

ただし、ワントップがアルナウトヴィッチだと、本当にオルソリーニが頑張って崩すだけで、手堅くはあるが、点が取れない、破壊力はない、良い攻撃とは言えない。

 

ローマは352の肝である中盤5枚の個人の守備対応が単純に良くなく、中盤に蓋ができない。流石にモウリーニョと言えども、ここまでスタメンと能力に差がありすぎるとどうにもできないか。

 

ボローニャは、ローマの守備のほころびのスペースを利用して、どんどんパスを繋いでいき、オルソリーニの個人技を中心にいくつもチャンスを作っていく。

 

ソルバッケンがドリブル突破してベロッティが決定機を迎えるが、スコルプスキがスーパーセーブ。

スコルプスキは本当に良いGK。

 

どちらがビッグクラブか分からないくらいボローニャが華麗にパスを繋いで押し込んでいく。

 

ローマは中盤5枚の守備時のポジショニングも、1対1の対応力も悲惨すぎて、どんどん繋がれるし、非常に簡単に前を向いて持たせてしまうので、どんどん後ろに下がってしまう。

どんどん後ろに下がってしまうので、さらに繋がれるし、前を向かれるという最悪な悪循環。

352だからまだ勝負になっているという状況。

 

ボローニャの攻撃は、繋いで、右のオルソリーニor左のバロウに良い形でボールを持たせて、その二人がドリブルで仕掛けてチャンスを作っていく形を得意とする、というかそれしかないのだが、そんな分かり切っている攻撃にも関わらず、ローマ守備陣(WBのザレフスキとミッゾーリ)のマークがあまりにも緩すぎて、その二人にあまりにも簡単に前を向いてボールを持たれてしまっている。

そうなれば当然押し込まれるし、良い形で攻撃をされてしまう。

 

インサイドハーフの守備も全く持って良くないが、WBが特に酷すぎる。中盤3センターと2トップが頑張って中央を閉じている状況でも、WBのポジショニングが酷すぎて、簡単にサイドで起点を作られる。

 

【30~45分】

 

展開はあまり変わらず。

 

前半終了0-0

 

ローマはEL準決勝が控えているとはいえ、流石に主力を投入しないと厳しい。

 

ペッレグリーニ、マティッチ、スピナッツォーラ、ボヴェ、エイブラハムを投入しないとかなり厳しい。

 

また、オルソリーニさえ徹底マーク(単純にザレフスキをもっと寄せさせる)すれば、まだマシになる。

加えて、DFラインをもっと高くし、中盤も前にプレスに行かせるべき。

 

ボローニャは、予想通りワントップのアルナウトヴィッチが何のためにいるのか意味が分からないくらい空気なので、そこくらいか。と言っても、ボローニャベンチも怪我等でかなり悲惨なことになっているため、仕方ない面もある。

 

【45~60分】

 

ボローニャは修正はほぼなし。

 

チェリク→マンチーニ

ワイナルドゥム→ボヴェ

ベロッティ→エイブラハム

主力投入。代えるべきなのはチェリクではなくミッゾーリかザレフスキ、ワイナルドゥムではなくカマラ、ベロッティではなくソルバッケンだが、ターンオーバーもあるだろうから・・・

 

ローマはボヴェが入ったことが特に大きく、繋げる、押し込めるようになる。

 

また、守備も中盤のプレスを強めて、バロウ、オルソリーニにも激しく付かせるようになり、ボローニャにポゼッションを上手くさせないようにする、良い修正。

 

【60~75分】

 

ローマの修正により、ローマが押し込むようになり、ローマペースに。

 

ボヴェが非常に良いが、20歳のプリマヴェーラ上がりの選手が絶対的な選手というのもどうかと思うが・・・

 

完全にローマペースで、ボローニャはいつもの繋げはするが、全く崩せない攻撃に。

 

デシルヴェストリ→リコヤニス

ファーガソン→モーロ

アルナウトヴィッチ→ジルクジー

機能しなくなっていたので良い交代。

 

ソルバッケン→ペッレグリーニ

352から3511に変えるつもりだろうが、せっかく352で機能していたのにそれはない。

 

【75~90分】

 

タヒロヴィッチ→マティッチ

ようやくマティッチ投入だが、この時間に入っても・・・

 

ローマはペッレグリーニが入ったことによってセットプレーが脅威になるが、決めきれず。

 

試合終了0-0

 

ローマにとっては痛恨のドロー。

これだけターンオーバーしたらそうなるという話だが、EL準決勝もあるから何とも言えない・・・

 

モウリーニョ 5.0 EL準決勝を控えてターンオーバーかつ怪我人まみれということで仕方ない面もあるが、これで4位ラツィオとの差は6で、CL出場権獲得は絶望的に・・・

ベロッティ 5.5 相方がソルバッケンということで相性が良くなく、そこまで良くはなかった

ソルバッケン 5.5 右サイドハーフ、右WGが本職なので仕方ないといえば仕方ないが、良くはなかった。24歳、1月新加入。

ワイナルドゥム 5.5 守備面が良くなかった。

カマラ 5.5 そこまで悪くもなかったが、攻守両面において決して良いわけではない。

ザレフスキ 4.5 いつものことだが守備が悲惨すぎた。21歳。

タヒロヴィッチ 5.5 クリスタンテのアンカーよりはマシだが、マティッチと比べると差がありすぎる。20歳。

ミッゾーリ 5.0 攻守両面において良くなかった。19歳プリマヴェーラの選手だから仕方ないが・・・

イバニェス 6.5 ザレフスキの尻拭いを頑張っていた

クリスタンテ 6.5 安定していた

チェリク 6.0 本職ではない中頑張っていた

スヴィラー 6.0 そこまで仕事はなし。23歳。

 

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