親善試合 ザルツブルクvsインテル -悪くはないが課題も多い-

インテル FW マルクステュラム

2023年8月10日

親善試合

ザルツブルクvsインテル

監督:ストルバー Sインザーギ

 

インテル

352

    コレア  Mテュラム

   ムヒタリアン  バレッラ

ディマルコ  チャルハノール   ドゥンフリース

  バストーニ デフライ ダルミアン

      ゾマー

 

ラウタロアチェルビは怪我で帯同していない。

テュラムとゾマーの新戦力が先発。

 

オナナ、シュクリニアル、ブロゾヴィッチ、ルカクという主力かつカンピオーネが去ったインテル

特にブロゾヴィッチとルカクは、いないと全く勝てないというくらいに戦術の中心だったので、何とか解決しないといけない。勿論オナナとシュクリニアルもセリエAナンバーワンのGKとCBだったので、相当痛い。

 

中盤については監督次第なのだが、ブロゾヴィッチがいない不安は非常に大きい。

DFも監督次第なのだが、ある程度はできるだろうが、シュクリニアルがいないこと、アチェルビの年齢を考えると間違いなく落ちる。

 

FWについては、テュラムがどこまでできるかが大きな鍵となる。

 

352の2トップは独力で打開できる、前線で独力でキープできる・ボールを引き出せるという能力が必要なので、ルカクは適任だったが、テュラムは果たしてどうだろうか。

コレアはそれができないことは明白なので、できればラウタロとのコンビで見たかったが。(コレアも第4FWとしてなら悪くない)

 

ジェコもいなくなったので、テュラムが上手くフィットしたとしても、FWの補強は必須である。

 

【0~15分】

 

開始早々、テュラムの素晴らしいポストプレーから抜け出したバレッラのクロスにムヒタリアンが合わせるが決まらず。

 

インテルはミドルブロック&プレスでポゼッション。

 

4分、インテルは自陣エリア付近でボールを奪われてそのまま抜け出されて、ゾマーが倒してPK。しかしコナテが外す。

 

PK失敗のすぐ後の6分、インテルはまた自陣エリア付近で不用意なバックパスのミスから、ゾマーが飛び出すが処理ミスでそのままコナテに無人のゴールに決められる。1-0

 

ザルツブルクは4231でミドルブロック&プレスで前からまずまずプレスに行く。とてもではないが良い守備とは言えない。

DFラインと中盤、中盤と前線の間のスペースが相当あり(4231でプレスしたら当然そうなる)、インテル相手にこの守備では厳しい。

 

インテルはひとたび前にボールを運べれば広大なスペースがあるので、攻撃は相当しやすい。

 

9分、そのスペースを簡単に使ってディマルコが抜け出してクロス、オウンゴールを誘い、得点。1-1

 

セリエAではないため仕方ないが、ザルツブルクの守備はまずまず酷い。

ラウタロがいればもっとスペースを使えるが、この守備ならコレアでもある程度できるだろう。あまりにもスペースがありすぎる。ラウタロがいれば惨状になる。

申し訳ないが、352相手に4231では勝てるわけがない。

 

セリエAにも関わらず、その守備をしているのがミランなのだが・・・

 

しかし、インテルもひとたび運べればスペースが広大にあるためチャンスを作れるが、足元の上手かったオナナ、ゲームメイクが飛び抜けて上手かったブロゾヴィッチがいなくなってしまったので、後方からのビルドアップで苦しむ場面が多く見られる。

 

昨シーズンもブロゾヴィッチがいない試合は後方からのビルドアップに苦戦する試合が多々見られたため、インザーギ監督の腕の見せ所なのだが、インザーギ監督は「無難」であってスペシャルではないので、中々厳しいところ。

 

【15~30分】

 

バレッラが抜け出してGKと完全に1対1となるが、GKの頭に当ててしまい、決められず。

 

テュラムは足元が上手く、スピードもあって、ドリブルもできて、裏抜けもポストプレーもでき、352のFWは問題なくできそう。しかし、ラウタロテュラムの二人しか352の2トップを完璧にできる選手がいないというのは厳しいので、もう一人FWがほしい。

 

テュラムミランは是が非でも欲しかったところだが、ミランのターゲットをインテルが獲得していくのはいつものことなので・・・

 

試合はインテルがボールを保持する形。

ザルツブルクはスタンダードな4231のため、相手がポゼッションしていても常にカウンターを受けているような最悪な状態。

 

25分、FKの流れからデフライが決める。1-2

 

【30~45分】

 

この試合においてはインテルが圧倒的に優勢に進めているが、インテルは昨シーズンから欠点(課題)が変わっていない。

 

①守備について、ラインが少し低い

②守備について、中盤を締めきれていない(FWの守備、ラインの高さ、3センターのポジショニング、スライド、WBのポジショニング)

③守備について、プレスが弱い(頻度が少ない)

④守備について、シュクリニアルがいないと対人守備が心許ない

⑤ゲームメイクについて、ブロゾヴィッチが絶対的すぎて、ブロゾヴィッチがいないと上手く回らない

⑥中盤でムヒタリアンが絶対的すぎる

⑦絶対的なFWが二人しかいなく、控えとの差が凄い

 

①、②、③、⑤はインザーギ監督の問題だが、そこがやはりグイドリンやコンテとの違いで、絶対的な監督になれない。

 

④、⑥、⑦は補強を頑張るしかない。⑥はフラッテージやセンシがもしかしたら埋めてくれるかもしれないが。

 

この試合は勝てるだろうが、やはりこの試合でもこれらの欠点が良く見えてきている。

インザーギ監督は352をしっかり使っていること、メンバー選考がふざけていないことから、悪くない監督(その二つがしっかりしているだけで、やらかしている監督よりは断然良い)だが、そのあたりの理由から、セリエAで勝ち点がそこまで伸びていない。

 

コンテのような監督なら優勝して当たり前の戦力がある。

 

また、合流して間もないということもあるかもしれないが、GKのゾマーが相当酷い。

183cmという時点で、セリエAのGKを務めるのは無理があると思うが・・・

セリエAのGKのレベルは本当に高いので、プロヴィンチャでもゾマーより良いGKはいくらでもいると思うし、インテルならいくらでも獲得できたと思うが・・・

まだ1試合目だが、GKも補強が必須に感じられる。

 

34分、ゾマーがこの試合何度もやらかしているが、何度目かのやらかしからCKになり、CKをコナテに決められて同点。2-2

 

43分、押し込んでドゥンフリースのクロスにコレアが頭で合わせる。2-3

 

スコアは2-3だが、インテルの2失点はゾマーのやらかし×2なので実際はインテルが圧倒している。

 

前半終了2-3

 

インテルは、Mテュラムは非常に良さそうだが、ブロゾヴィッチ、シュクリニアル、オナナの抜けた穴がやはり相当大きい。

 

シュクリニアル、オナナの抜けた穴は補強や現状のメンバーでも単純にレベルが落ちるという話で最悪何とかなるが、世界最高クラスのレジスタであったブロゾヴィッチの穴は、戦術に関わるので、代役を見つけるのは非常に難しい。

昨シーズンからそうだが、チャルハノールはレジスタの動き、パスの判断ではない。素質は少しは垣間見えるので、監督次第と言えば監督次第ではあるが・・・

 

また、352はレジスタがいなくても、インサイドハーフの組み合わせや戦術次第で全く問題なく機能するので、そこも監督次第であるが、インザーギ監督にそれができるかというと微妙である。

 

インテルは縦に早く入れる攻撃も多く、インサイドハーフもWBもボールを持てるため、レジスタがいなくても断然どうにかなるので、アンカーの選手は常に動いてパスコースに顔を出し、とにかく球離れを早くして無難に短いパスを繋ぎ続けるだけでも機能する。現状はチャルハノールは持ちすぎだし、顔を出さな過ぎである。

 

【45~60分】

 

46分、ザルツブルクがFKから頭で決める。3-3

決められても仕方ないが、GKに取ってほしくもあるボール。

 

ずっと大雨が降っているが、後半からピッチコンディションが明らかに悪くなり、ボールが止まるように。まともな試合にならないくらいのコンディションになる。

 

ここまで酷いと放り込み合戦になるし、実際放り込みが一番良いので、まともな試合にはならない。

 

【60~75分】

 

インテル

ドゥンフリース→クアドラード

ダルミアン→ビセク

バレッラ→フラッテージ

 

68分、どう考えてもGKの処理するスルーパスにゾマーが飛び出さずに相手に渡り、後ろからビセクが倒してPK。合流して間もないとはいえ流石にゾマーが酷すぎる。

しかしザルツブルクはまたしても外す。

 

インテル

デフライ→ゴセンス

ムヒタリアン→センシ

チャルハノール→アスラニ

 

ゴセンスのクロスにフラッテージが合わせるが決められず。

 

【75~90分】

 

インテル

コレア→Sエスポージト

 

ザルツブルクアーリークロスから決めるがオフサイド

 

インテル

テュラム→ラザーロ

バストーニ→Aスタンコヴィッチ

 

90分、ロングボールにセンシが抜け出して決める。3-4

 

インテル

ディマルコ→スタビレ

 

試合終了3-4

 

インテルはGK、FWの補強が必須か。

できればアンカー、CBもほしいといったところか。

 

Sインザ-ギ 5.5 相変わらず悪くはないが最高ではない。失点はほぼ全てゾマーのせいなのでチームとしてはそこまで悪くはない。しかし、絶対的エースのラウタロ、DFリーダーのアチェルビがいないとはいえ、あまり良い出来ではなかった。

コレア 5.5 最悪ではないが良くはない

Mテュラム 6.5 相方がコレアということもあり、本領発揮とは行かなかったが、ポテンシャルの高さを見せた。ラウタロとのコンビはルカクとのコンビ並みの強さを見せてくれそう。しかし、ラウタロテュラムの二人だけでは心もとないのでもう一人ほしいところ。

ムヒタリアン 7.0 上手く中盤を回し、前線にも飛び出してチャンスを作る

バレッラ 6.5 安定の貢献度

ディマルコ 7.5 相変わらずの攻撃性能で貢献

チャルハノール 5.0 全くゲームを作れなかった

ドゥンフリース 5.5 ダルミアンと比べると波が激しいのが玉に瑕

バストーニ 6.5 良くない守備陣の中安定

デフライ 5.0 流石に良く無さすぎた

ダルミアン 5.5 ポリバレントで右WBも(やろうと思えば左WBも)でき、CBでも最低限の仕事はしてくれるが、CBのレギュラーとして見ると微妙と言わざるを得ない

ゾマー 4.0 最悪だった。合流して間もない、大雨だということを除いても、申し訳ないが183cmという時点であまり期待ができない。

 

 

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