コッパ・イタリア1回戦 エラス・ヴェローナvsアスコリ -力こそパワー-

エラス・ヴェローナ FW シリル・エンゴング

2023年8月12日

コッパ・イタリア1回戦

エラス・ヴェローナvsアスコリ

監督:Mバローニ ヴィアリ

 

エラス・ヴェローナ

3421

        ジュリッチ

   エンブラ        エンゴング

ドイグ ダヴィドヴィッツ オングラ テッラッチャーノ

     コッポラ ヒエン マニャーニ

        モンティーポ

 

       199cm

    183 cm  179 cm

189 cm 189 cm 182 cm 181 cm

   192 cm 191 cm 190 cm

       191 cm

 

昨シーズンセリエBで12位だったアスコリと、セリエAで17位だったエラス・ヴェローナの対戦。

 

エラス・ヴェローナはザッファローニ監督から、レッチェを率いて残留に導いたマルコ・バローニ監督に指揮官が変わり、立て直しを図りたいところ。

 

移籍市場については、今のところ獲得よりも放出が目立つ。

 

獲得した戦力になりそうなのは、ベテランのテクニックのあるアタッカーのサポナーラ、元スペインU代表のエンブラくらいで、むしろ主力の放出のほうが目立つ。

 

CBのチェッケリーニ、左WBのデパオリ、ボランチのスレマナ、ボランチのMヴェローゾボランチのタメーゼ、WGのヴェルディ、CFのガイチュ等がいなくなっている。

全員まずまずの主力であり、特に痛いのは一人違いを見せていたヴェルディ

 

ザッファローニ監督の指揮能力が惨状の極みだったので、昨シーズンより酷いということにはならないとは思うが、果たしてどうだろうか。

 

レッチェではずっと433だったが、エラスでは昨シーズンの継続の3421を選択。選手、チームに合わせて戦術を変えられるという時点で、監督にはある程度期待ができる。ただ、戦力が落ちていることには変わりない。戦力が落ちたとしても、監督が変わったということが非常に大きく、サポナーラも入っているので、間違いなくプラスではあるだろう。

 

また、メンバー、並びを見ると悪くなさそう。

 

そして、DFラインと中盤、最前線がとんでもなく身長が高い。

189cm以上の選手が7人、残りの4人も180少しと、とてつもない。

 

フィジカルを前面に押し出して守り、変にポゼッションせず、343で運動量を前面に押し出して早い攻撃や放り込み、特攻を仕掛けるサッカーをするなら面白い。

 

メンバーと並びだけでもやりたいことがひしひしと伝わってくるので、好感が持てる。

フィジカルでゴリゴリに守って、攻撃はジュリッチのポストプレーに両シャドーが飛び出す攻撃が予想される。

 

【0~15分】

 

2分、カウンターからエンブラがGKと1対1になり決める。1-0

 

アスコリは433でハイラインハイプレスでポゼッション。

 

エラス・ヴェローナはミドルブロック&プレスで、運ばれたらローブロックで高さとフィジカルを前面に出して守る。

攻撃については、相手がセリエBなのである程度持つが、狙っているのはカウンターや潔い放り込みだろう。このメンバーでポゼッションは不可能に近い。

 

やることが徹底していて、ザッファローニの戦術も何もない昨シーズンよりは何倍も良い。

 

【15~30分】

 

試合はアスコリが持つ展開。

 

足元の技術やパスワークはむしろアスコリの方がある。

エラスはDFライン及び中盤の足元の技術があまりにも酷すぎる。

 

しかし、エラスはフィジカル全開の固い守備と、前線の個で得点を奪う力があるので、エラス有利か。

 

ここまで徹底していると好感が持てるし、もっと徹底して良い。

(相手がセリエBだからある程度ポゼッションしていると信じたい。このDFラインと中盤は繋ぐ気が皆無だとしか思えないほどあまりにも技術がない。)

 

セリエA史上最も高く、最も足元の無いチームかもしれない。

(補強や選定でスタメンは流石に変わっていくと思うが)

 

ジュリッチの圧倒的高さ(199cm)、エンゴングの個人技があり、ラゾヴィッチ、サポナーラもベンチに控えており、エンブラも通用するなら、中々面白い。

守備を固く組織できれば、GKのモンティーポも残っているので、やれそうではある。

サポナーラはスタメンの方が良いと思うが。

 

レッチェの時とはやっているサッカーが全く違うが、チームに合わせられるのは非常に良い。

 

しかし、このサッカーをするならスピードとドリブルのあるヴェルディの移籍はなおのこと痛い。

 

試合展開は変わらず。アスコリがポゼッションでは圧倒する。

足元の技術はセリエB中位のアスコリに完全に負けている。

 

エラスはポゼッションをしたら一切前にボールが運べない。DFラインか中盤でロストする。

もうこれは、カウンターができない時は全部放り込んだ方が良い。このメンバーでポゼッションは絶対に不可能。

 

アスコリの崩しからの決定機はモンティーポがスーパーセーブ。

 

【30~45分】

 

37分、ロングボールに抜け出したアスコリの選手をモンティーポが飛び出して倒してPK。フォルテが決める。1-1

勿体ない。

 

エラスはカウンターや放り込みをやるにしても、中盤に飛び出せる選手、WBにスピードがあって飛び出せる選手がほしい。現状、いくらなんでも酷すぎる(特に左WBのドイグの攻撃性能が酷すぎる)。

 

エラスはハイラインハイプレスに変更し、特攻(ボールを奪ったらどんどん前に飛び出し、すぐに前線に入れる、アーリークロス、放り込み)をする。

見たいのはそれだし、このチームでやるならそれしかない。

これさえ続ければ良い。

 

47分、FKのこぼれをダヴィヴィッツが押し込む。2-1

 

前半終了2-1

 

エラスは変にポゼッションせずに特攻するしかない。セリエB中位以下の足元の技術でポゼッションは間違いなく不可能。

 

また、攻撃が完全に左偏重だったが、ドイグ、ダヴィヴィッツのいる左からの攻撃では何も生まれないことは明白なので、右から攻撃をするべき。

 

【45~60分】

 

46分、ショートカウンターからエンゴングが個人技からミドルを放ち、ハンドでPK。ジュリッチが決める。3-1

 

エラスはハーフタイムで喝が入ったか、ハイラインハイプレスで早い攻撃を仕掛ける。

また、エンゴングのいる右からの攻撃に修正。

良い修正。

 

エラスがハイラインハイプレスとショートカウンターで圧倒する。

 

【60~75分】

 

エラス

エンゴング→サポナーラ

オングラ→ドゥーダ

 

サポナーラはこのチームにおいては絶対的なテクニックを持つ唯一の選手となるため期待。

 

【75~90分】

 

エラス

テッラッチャーノ→アミオネ

 

エラス

マニャーニ→シセ

エンブラ→パターニェ

 

試合終了3-1

 

エラスは、前半は変にポゼッションして良くなかったが、しっかり修正して完勝した。

変にポゼッションせずにやれば戦えそうである。残留できるかどうかは監督が戦術を徹底できるかどうかとなりそうである。

 

それでも、中盤、WBは流石に補強がほしいか。本当はFWもほしい。

 

Mバローニ 6.5 このチームで綺麗にポゼッションするのは無理なので、はっきりしていて良かった。ザッファローニ監督より悪くなることはないとは思われる

ジュリッチ 5.5 置物になってはいたが、体を張って貢献

エンブラ 6.0 まずまずのドリブルを見せていたが、相手はセリエBで、セリエAで通用するかというと微妙。サポナーラを左で使い、エンブラかエンゴングを右が良いような気はする

エンゴング 6.5 前半がなぜか左偏重の攻撃だったためそこまで目立たず

ドイグ 4.5 足元、スピードがいくら何でも無さすぎる。攻撃性能が必要なWBにおいては、とてもセリエAでやれるレベルではない

ダヴィドヴィッツ 6.5 CBとボランチをこなす選手だが、余計なことをせず捌いていた

オングラ 6.5 もう少し攻撃の貢献がほしいが、頑張ってはいた

テッラッチャーノ 5.5 攻撃性能に不安

コッポラ 6.0 まずまず

ヒエン 6.5 良い安定した守備だった

マニャーニ 6.0 まずまず

モンティーポ 6.5 PKを与えたのは良くなかったが、それ以外は良かった

 

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