コッパ・イタリア1回戦 モンツァvsレッジャーナ -ミラン黄金期の面影-

モンツァ MF ロベルト・ガリアルディーニ

レッジャーナ 監督 アレッサンドロ・ネスタ

 

2023年8月13日

コッパ・イタリア1回戦

モンツァvsレッジャーナ

監督:パッラディーノ ネスタ

 

モンツァ

343

          モタ

   カプラーリ        コルパーニ

キリアコプーロス ガリアルディーニ ペッシーナ チューリア

     カルディローラ マリ ダンブロージオ

        ディ・グレゴーリオ

 

今シーズンからセリエBのレッジャーナと、セリエAで11位だったモンツァの対戦。

 

モンツァは、元ミランコンビの、ベルルスコーニの資金力とガッリアーニの手腕による大型補強で、昨シーズンは初のセリエAで中位になった。

 

青年監督のパッラディーノ監督も良く、今シーズンも積極的な補強を行っている期待できるチームである。

 

ボランチのセンシ(インテルにレンタルバック)、左WBのカルロス・アウグスト(インテルに移籍)こそいなくなってしまったが、CBのダンブロージオ(インテル)、ボランチガリアルディーニ(インテル)、左WBのキリアコプーロス(ボローニャ)という実力者を獲得。他にもVカルボーニインテル)も加わっている。

 

抜群の攻撃性能と得点力を持ったカルロス・アウグストの移籍は痛いが、ガリアルディーニの獲得は相当大きい。ダンブロージオも薄かったCBの補強。

 

あとは、(現状でもまずまずだが)圧倒的なFWの獲得が待望される。

 

継続路線で、やることは変わらないだろうが、ガリアルディーニとダンブロージオの加入、そしてCFにも良い選手が来てくれたら、昨シーズンより良い成績を残せそうである(来なくてもガリアルディーニとダンブロージオが入り、継続路線ということで良くはある)。

 

【0~15分】

 

レッジャーナは4312でポゼッション。守備時は433の形と4312の形を使い分けながらミドルブロック&プレスorハイプレス。

ミランで長らくやっていたネスタらしい戦術。

戦術・組織的には、攻撃も守備も良い。

 

モンツァはミドルラインのマンツーマン気味のプレス守備でポゼッション。

 

実力差が相当あるので、当然モンツァが圧倒的に攻め立てる。

 

レッジャーナは有名な選手も多く、中々上手い。

昔のミランほぼそのままの戦術で、美しいパスワークで攻める。

 

モンツァが343で攻撃的戦術(守備時のスペースは広い)というのもあるが、レッジャーナは良いパスワークを見せる。チガリーニが底におり、4312を上手く使いこなしているだけある。

しかし、守備は昔のミランと同じで、カウンターを受けた時は中々脆いものがある(ネスタという圧倒的すぎるCBがいたから成り立っていた戦術)

 

しかし、昨シーズンまでセリエCだったチームでここまでの守備と攻撃ができるのは凄い。選手個々の能力は置いておいて、戦術・組織は良い。(選手も有名選手が多く、特にチガリーニ、ポルタノーヴァ、ビアンコのいる中盤は強い。GKにバルディもいる。)

 

レッジャーナが中々良い攻撃をしていると言っても、実力差は当然ある。特にFWとトップ下の能力差が大きい。レッジャーナはFWとトップ下にさえ能力の高い選手がいたら、ワンチャンスあるくらいには良いサッカーをしている。

 

【15~30分】

 

ポゼッションの崩しでキリアコプーロスのクロスからダンブロージオのヘッドはバルディがファインセーブ。

 

22分、そのコーナーからダンブロージオが決める。1-0

 

モンツァが実力差を見せながら進む。

 

【30~45分】

 

モンツァは昨シーズンと同じく、ガスペリーニ式343で、全体をワイドに使いながら、全体を押し上げて、流動的になりながら、どんどん前に飛び出して攻める。

 

ガリアルディーニとペッシーナの2センターは非常に強力で、3トップも全員ボールを持てる選手なので、非常に良い攻撃になるし、強い。

 

この3トップは良い攻撃になるが、できればスペシャルなFWがほしいところではある。

この3人だとフィニッシュの部分が物足りない。

 

守備については、攻撃的なガスペリーニ式343(普通の343でもそうだが)をやる以上ある程度目をつぶるしかないし、野心的なプロヴィンチャなので、そこまで気にしなくて良い。343でやる以上、守備が脆いのはある程度仕方ない。

 

昨シーズンからの継続があり、ガリアルディーニも加わったので、昨シーズンよりは守備も少しは良くはなるだろうし、いざとなればビッグセーブ製造機のディ・グレゴーリオがいるので・・・

 

モンツァオフサイドの数が凄い。

モンツァがどんどん前に出ていくというのもあるが、レッジャーナがネスタらしく、高いラインを保って、良くラインをコントロールしている。素晴らしいラインコントロールをしている。

 

前半終了1-0

 

レッジャーナは中々良いが、流石に昨シーズンまでセリエCだったチームとセリエAで中位のチームでは実力差がある。

 

モンツァの状況は良好。ガリアルディーニとダンブロージオの補強は相当大きい。

 

積極的な補強を行っており、敏腕のガッリアーニがいる以上、FWの獲得も狙ってはいると思うが、どうなるだろうか。

今日のカプラーリ、モタ、コルパーニの3トップでも悪くはないし、中途半端なFWなら不要ではある。デケテラーレクラスがCFで来るなら本当に強くなる(アタランタに移籍)。

 

この3トップの3人は悪くはないし、中々良いのだが、スペシャルではないし、それぞれ得点力はあまりない。

 

【45~60分】

 

試合展開は変わらず。モンツァが攻め立てる。

 

レッジャーナは守備は悪くないし、攻撃も持てば華麗に繋げる。ただ、選手の個人能力の差が大きい。FWとトップ下にセリエAレベルの選手がいれば互角か勝っているまであり得る(あくまでこの試合においては)というくらいにはレッジャーナの攻撃は良い。守備も良い。

 

モンツァ

カプラーリ→ヴィニャート

キリアコプーロス→Fカルボーニ

 

セリエAを見据えてだろうが、攻撃の中心のカプラーリを下げる。カプラーリがいないと攻撃が成り立たないと思うが、1点差で大丈夫か?

 

モンツァは案の定、攻撃が良くなくなる。

 

【60~75分】

 

64分、華麗なパスワークからナルディが決める。1-1

 

モンツァ

ダンブロージオ→イッツォ

コルパーニ→Vカルボーニ

 

【75~90分】

 

モンツァ

マリ→Aカルボーニ

 

モンツァカルボーニが3人途中出場。

 

ちなみにフランコカルボーニバレンティンカルボーニアルゼンチン出身の兄弟で、二人ともインテルプリマヴェーラにいた。

 

流石に若手を出しすぎであり、レッジャーナにもチャンスが出てきた。

 

カウンターからピンチを迎えるが、ディ・グレゴーリオがビッグセーブ。

 

モンツァは最初から守備は良くないが、選手を変えすぎている(休ませと若手の経験積み)こと、及び攻撃が上手くいかなくなったので、悪い形でのカウンターが増えてますます守備が危険になっている。

 

82分、混戦からディ・グレゴーリオが相手を倒してPK。チガリーニが決める。1-2

 

レッジャーナが守り切って試合終了。1-2

 

モンツァは交代するまでは全く悪くなかったし、むしろ断然良かった。

数多くあったチャンスを決めきれず、守備(選手の能力と攻撃を機能させることを考えたら割とどうしようもない)によって負けた形。

 

昨シーズンからの欠点である、FWにスペシャルな選手がいないこと、守備面の二つの欠点がこの試合でも浮き彫りになった形。

 

あとは、レッジャーナは普通に良かった(モンツァの守備が脆いというのも大きい)。

 

パッラディーノ 6.5 負けはしたが、チーム状況は良い

モタ 6.0 悪くはないが、得点を奪う力が・・・

カプラーリ 7.0 攻撃の中心として君臨

コルパーニ 6.5 悪くはないが、得点を奪う力が・・・

キリアコプーロス 6.0 無難な活躍

ガリアルディーニ 7.5 早速中心選手に

ペッシーナ 6.5 まずまず

チューリア 6.5 安定

カルディローラ 6.5 後半途中まではシャットアウトしていた

マリ 6.5 後半途中まではシャットアウトしていた

ダンブロージオ 6.5 後半途中まではシャットアウトしていた

ディ・グレゴーリオ 6.0 ビッグセーブもあったがPKも与えてしまった

 

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