コッパ・イタリア1回戦 レッチェvsコモ -CFの重要性、戦術的完勝、美しいサッカー-

レッチェ FW ガブリエウ・ストレフェッツァ

2023年8月13日

コッパ・イタリア1回戦

レッチェvsコモ

監督:ダヴェルサ ロンゴ

 

レッチェ

433

     ストレフェッツァ

 バンダ        アルムクヴィスト

  ゴンサレス    ラフィア

      ラマダニ

ガッロ バスキロット ポングラチッチ ジェンドレイ

      ファルコーネ

 

昨シーズンセリエBで13位だったコモと、セリエAで16位だったレッチェの対戦。

 

レッチェはマルコ・バローニ監督を慰留したかっただろうが、バローニは辞任し、ダヴェルサ監督に指揮官が変わった。

 

FWのアルムクヴィスト、MFのラフィア、MFのラマダニ、SBのヴェヌーティ等が加わっている。

 

一方、中心選手だったCBのウンティティ、アンカーのヒュルマンドがいなくなってしまった。CFのコロンボミランにレンタルバック)、FWのセーサイ、CBのSロマニョーリ、SBのペッツェッラ等もいなくなっているが、主力ではない。

実質痛いのはウンティティくらいか。

 

中心選手だったWGのストレフェッツァ、WGのディ・フレンチェスコ、CBのバスキロット、SBのジェンドレイとガッロ、GKのファルコーネは残っているので、何とか残留を果たしたいところである。

 

CFと中盤が明確な補強ポイントだったが、果たしてどうなるだろうか。

 

ストレフェッツァ(小柄なテクニックのあるブラジルのドリブラー。エース。昨シーズンは右WG。)がCF表記となっているが、もし本当なら面白いというか、ダヴェルサ監督を支持するが。

ストレフェッツァをCFで起用するなら、CF問題も解決する。

 

セリエAですらCFには未だに大柄な選手や古典的なストライカーを起用する監督が多いが、現代サッカーではCFには流動的な動きができる(テクニック、スピード、ドリブルが必要)選手を起用した方が良い。高さやフィジカルは(あるにこしたことはないが)必要ない。

 

良いサッカーをする、得点を奪うには、ショートカウンターかカウンター、ポゼッションなら中央を崩すことが必要だが、いずれにしてもCFには流動的な動きをしながらボールキープ、ドリブル、裏抜け、最後の個人技が求められる。

有名選手で例えるなら、イグアインイカルディではなく、テベスミリートをCFで使った方が強いし、チームが機能する。

 

クロスで点を奪うにしても、ポケットを取って速いクロスを入れれば良いから、高さやフィジカルは別に必要ない。放り込みはセリエAでは(否定はしないが)やることはほぼないし、ロングボールは裏を取れば良いからむしろ必要なのはスピード。

 

【0~15分】

 

コモは442でミドルブロック&プレスでポゼッション。攻守において良くない。442なので当然。

 

レッチェはハイラインハイプレスでポゼッション。カウンター、ショートカウンターも良い塩梅で織り交ぜる。

 

ストレフェッツァがCFは本当に良い采配をしている。

 

レッチェは良い。守備はウンティティが抜けたこともあり何とも言えないが、攻撃は問題なさそうである。十分に機能している。

 

レッチェ

ガッロ→ドルグ

怪我?

 

【15~30分】

 

レッチェの攻撃はパスワーク、個人技が上手く嚙み合っており良いのだが、相手がセリエBで、しかも442という、どうぞ中盤中央を自由に使って崩してください、と言わんばかりの戦術のため、これくらい崩せて当然ではある。それにしても良い攻撃はしている。

 

レッチェがストレフェッツァとバンダが中心となって、圧倒してどんどん崩していく。

 

完全に一方的な試合。レッチェはチャンスが大量にある。

 

27分、華麗に崩してマイナスのクロスをアルムクヴィストが決める。1-0

 

新戦力の右WGアルムクヴィストは中々良い。

同じく新戦力のアンカーのラマダニ、右インサイドハーフのラフィアも中々良い。

 

【30~45分】

 

変わらず一方的な試合。

例えるなら、昨シーズンのナポリ(首位独走)対サンプドリア(崩壊中の崩壊で圧倒的最下位)が戦ったらこうなる、くらい圧倒。

 

レッチェは433でパスワーク、個人技、ともに非常に良い。

442で完全に崩壊しているコモが相手だから当然と言えば当然だが、素晴らしい戦術・組織が出来上がっている。

あとは、中盤がセリエA相手にどれくらいやれるか、守備がどれくらいやれるかか。

 

守備さえ何とかなっていれば、ストレフェッツァをCF起用している分、昨シーズンより良さそうである。中盤も(442が相手でスペースがありすぎるためこれくらいやれて当然だが)昨シーズンより良さそうである。

 

最低でも残留争いのライバルになるであろうカリアリフロジノーネ、エラスよりは現時点で完成度が高い(サレルニターナはまだ見ることができていない)。

 

前半終了1-0

 

スコアは1-0だが、4-0くらいでおかしくないくらい一方的な試合。

 

レッチェは一切修正の必要はない。ディ・フレンチェスコを左WGで見てみたいが。

 

コモは根本から修正の必要がある。442で戦えるわけがない。攻守において。

守備は中盤のスペースが尋常ではないし、攻撃も苦し紛れに放り込む以外に為す術がない。442を使っていたら、当然そうなってしまう。

 

442でも、特殊な戦術を使用するか、所属選手それぞれに戦術が関係ないくらいに圧倒的実力があり、守備でも所属選手に圧倒的実力があり、完璧なラインコントロールと完璧なプレスを試合を通してできるなら442でもできなくはないが・・・

 

【45~60分】

 

試合展開は変わらず。一方的な試合。

 

58分、ストレフェッツァの見事なスルーパスに抜け出したバンダが決めるがオフサイド

 

【60~75分】

 

レッチェはストレフェッツァのミドルシュートやカウンターからのバンダのドリブル突破からのシュート等、そのほか、とにかくチャンスを大量に作る。

崩しに崩して、とにかく圧倒している。

 

レッチェは、「この試合、この相手ならだが」、非常に完成・安定・機能しているし、美しいサッカーをしている。

 

とにかくストレフェッツァのCFが良すぎる。

他の監督も見習って、ワントップ、FWにはテクニックやスピード、個人技のある選手を起用してほしいものである。

特にビッグクラブであるミランユヴェントスやローマは、FWの起用について良く考えてほしいものである。

 

レッチェ

バンダ→ディ・フレンチェスコ

ストレフェッツァ→コルフィーツェン

ラフィア→ブリン

 

【75~90分】

 

レッチェ

アルムクヴィスト→ブルネーテ

 

試合終了。1-0

 

スコアこそ1-0だが、完全に一方的な試合だった。

レッチェは、これがセリエAのビッグクラブ、中堅クラブに通用するかと言えば何とも言えないが、とりあえずこの試合は非常に良かった。

 

ダヴェルサ 8.0 このままストレフェッツァをCFで起用するなら良さそう

ストレフェッツァ 8.0 圧倒的な実力・テクニックで違いを見せていた

バンダ 7.5 ドリブルで良い仕掛け、崩しもしていたが、ボールロストが少し多かった

アルムクヴィスト 7.5 裏抜けの動きを繰り返しつつ、ドリブルでカットインからチャンスも作っており、WGとして素晴らしい出来だった

ゴンサレス 6.5 コモの中盤が酷すぎて評価が難しいが、良いパスワークをしていた

ラフィア 7.0 コモの中盤が酷すぎて評価が難しいが、良いパスワークをしていた

ラマダニ 7.0 コモの中盤が酷すぎて評価が難しいが、良いパスワークをしていた

ガッロ -

バスキロット 6.5 コモの攻撃が終わっていたので評価が難しいが、安定していた

ポングラチッチ 6.5 コモの攻撃が終わっていたので評価が難しいが、安定していた

ジェンドレイ 7.5 右サイドで相手を圧倒

ファルコーネ 6.5 安定していた

 

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