セリエA第24節 ACミランvsナポリ -蘇りかける最強の戦術-

ナポリ 監督 ワルテル・マッツァーリ

2024年2月11日

セリエA第24節

ACミランvsナポリ

監督:ピオリ マッツァーリ

 

ACミラン

4231

       ジルー

レオン    ロフタスチーク  プリシッチ

     アドリ ベナセル

Tエルナンデス ガッビア ケアー カラブリア

       メニャン

 

前節からラインデルス→ベナセル。

ラインデルスは出場停止。

 

ラインデルスがスタメンではないのは、確か今シーズン初。

それくらい重要な選手。ただし、4231でボランチとして使うならベナセルでも大して変わらない(ベナセルも非常に良い選手であるし、ラインデルスはボランチでは本領を発揮できない)。

 

ナポリ

352

   クヴァラツケリア シメオネ

   ジエリンスキ アンギサ

マッツォッキ   ロボツカ   ディロレンツォ

  Jジェズス ラフマニ オスティガード

      ゴッリーニ

 

ナポリはいつもの433ではなく352を選択。

これは非常に面白い。

 

ミラン対策もあるだろうが、これが機能するなら良い。

 

マッツァーリ監督は元々3バックを好む監督であるし、433はあまり機能していなかった。

 

3トップは選手構成が噛み合っていなく、守備も4バックで全く守れていなかったので、352や343(変則)が機能するなら、その方が良い。

 

昨シーズンに433で優勝しているため、昨シーズンのように機能させられるなら、継続路線で433のままが無難だったが、もはやずっと機能していないので、そろそろ見切りをつけても良い頃合いである。

 

ミランの4231は、戦術上は352に手も足も出ない戦術なので、この試合は352でも良いが、343で左WGのクヴァラツケリアをFW寄り(ラベッシ役)、右WGをトップ下寄りでジエリンスキかラスパドーリに務めさせ(ハムシク役)、かつてのマッツァーリ監督の変則343をやってみるのも良さそうではある。

 

マッツァーリ監督が352をしっかり組織できているか、WGプレーヤーのクヴァラツケリアを352の2トップとして指導できているか、注目であるし、非常に楽しみである。

 

クヴァラツケリアが352の2トップで開花するなら、怪物の誕生となる。

 

【0~15分】

 

ミランはミドルブロック&プレスでポゼッション。

 

ナポリは高めのラインでプレスも強めのミドルブロック&プレスでポゼッション。

 

マッツァーリ監督は352をしっかり使えている。

流石は352創設期の2011年頃を戦っていた監督である。

 

しかし、選手達がまだ慣れていないし、CBとWBが致命的なまでに酷い。また、クヴァラツケリアの相方がシメオネでは流石に厳しい。

 

今後もこれで戦うなら、CBの獲得、WBをしっかりした選手を起用する、ジエリンスキの慰留は必須となるが・・・

(FWもシメオネは流石にあり得ないが、オシメンとラスパドーリがいる)

 

ナポリが優勢に進める。

 

ミランもカウンターで、個の力でチャンスはあるが、戦術の差、監督の差は大きい。

 

今シーズンはもう仕方ないが、今シーズン末で、ピオリを解任しないなら、本当に意味が分からない。

 

ただし、選手個々の力は圧倒的にミランが上であり、前述のようにナポリは選手個々の致命的な欠点が多いので、試合は分からない。

 

クヴァラツケリアの突破からシメオネが決定機を迎えるが、決められず。

 

クヴァラツケリアが頭が良い選手というのもあるが、しっかり352のやり方を選手に叩き込めていそうではある。

 

352をまともに使えるなら相当強いが、ナポリは選手を完全に433用で獲得しているため、駒が足りない。

 

【15~30分】

 

352は、CBとWBは相手にハードにマークに付き(できる限りWBは前目で守備をする)、中盤3センターをボールサイドに寄せて、2トップとともに中盤を締めて網をかけ、相手の中盤を完全に封殺して相手に何もさせず、攻撃は2トップの個を前面に出した最強のカウンターと、ポゼッションでも物量で相手を破壊する戦術であり、マッツァーリ監督はそれができている。

 

ユヴェントスインテルアッレグリ監督やSインザーギ監督の偽りの352ではなく、真の352で、監督の指導は良い。(やろうとしていることは良い)

 

惜しむらくは、今のナポリはGKとCB陣、WBの個の力が弱いので、そこが強くなるなら、一気に強くなる。

現状はCBとGKが壊滅的で、WBも良くなく、この試合のスタメンで言えばシメオネも良くない。

 

352に必要なレジスタ(司令塔)のロボツカ、ボールを推進できるジエリンスキ、独力突破のできるクヴァラツケリアがいるので、352は良いとは思う。マッツァーリ監督の慣れも考えたら変則343が一番良いとは思うが。

 

試合は変わらず、ナポリがボールを握り、優勢に進める。

ピオリさん、ホームだし戦力的にも大きく優っていますが・・・

 

ミランは、ロフタスチークが気を利かせていつもよりかなり下がり目で守備をしており、ベナセルはラインデルスよりも守備が良く、レオンも今日は守備にやる気を出してくれているので、そこがまだ救い。

 

26分、ミランが一瞬の隙をつき、Tエルナンデスがレオンのスルーパスに抜け出して決める。1-0

 

ナポリは、チームとしては崩されていないのだが、GKとCB陣があまりにも脆弱すぎる。

 

【30~45分】

 

ミラン

カラブリア→フロレンツィ

怪我。

 

前半終了1-0

 

ナポリはCB陣の守備・攻撃が最低レベルだが、それは所属選手の問題なのである程度仕方ない。あとは、ディロレンツォが攻撃能力が低すぎてWBは全くできない。

 

ディロレンツォを右CBにし、右WBをアンギサでもカユステでもポリターノでも誰でも良いから変えた方が良い(この試合に限らず)。

また、シメオネに352のFWは無理なので、ラスパドーリにした方が良い。

 

CBとWBをどうにかして、あとはFWにオシメンが帰ってくれば、断然この352でやれる。あとはラスパドーリもできればインサイドハーフで使いたいところ。

 

まだ1試合目なので流石に完成度は高くはないが、監督の352の戦術理解度は高そうである。

 

ミランは、何とか守ってカウンターでどうにかするしかない。

 

【45~60分】

 

ナポリ(ハーフタイム)

オスティガード→ポリターノ

理想的な交代。良く分かっている。

 

と思ったら、352から433に変える。

352のままの方が良いと思うが・・・

 

ナポリがボールを保持して押し込んでいく。

ミランは引いて守ってカウンターを狙う。

 

ナポリが433にしたことで守備が一気に脆くなっているため、ミランも崩していく。

 

433はもう限界に近い。CB陣、何よりもジエリンスキとポリターノが昨シーズンのパフォーマンスが全くできていない。

 

ここまで攻撃が良くないなら、守備を捨ててまで433にする理由がない。

(=攻撃が良くない、圧倒的なポゼッションができないなら、守備もそれに比例して良くない)

 

ナポリ

シメオネ→ラスパドーリ

最初からラスパドーリで良い。

 

ナポリが立て続けにチャンスを作るが決められない。

 

【60~75分】

 

ミラン

ベナセル→ムサ

ケアー→シミッチ

 

ショートカウンターからレオンのシュ-トは惜しくも外れる。

 

【75~90分】

 

ナポリ

ジエリンスキ→リンドストロム

マッツォッキ→オリベラ

 

ミラン

ジルー→ヨヴィッチ

プリシッチ→ヒメネス

ミランは5バックにして守りを固める。

 

ナポリの崩しから、リンドストロムのクロスをシミッチがあわやオウンゴールしそうになるがポスト。こぼれをディロレンツォが打つがメニャンがセーブ。

 

ナポリ

Jジェズス→エンゴング

スクランブル。

 

ミランが守り切り試合終了。

 

ACミラン1-0ナポリ

 

ナポリが352のままだったら引き分けくらいには持ち込めていそうだったが、やはり433は機能していない。何より433では守備が崩壊している。

 

352でラスパドーリを右インサイドハーフにして攻撃時352と343の中間、守備時352か、変則343が良いと思われる。このまま433を続けても攻撃も守備も厳しいものがある。

 

ACミラン

ピオリ 6.0 いつもよりは良かったが、変わらず内容はあまり良くない

ジルー 5.5 良くはなかった

レオン 7.5 個人技で攻撃を牽引

ロフタスチーク 7.0 守備に攻撃に奮闘

プリシッチ 6.5 安定

アドリ 7.5 良い捌きをしていた

ベナセル 7.5 良い捌きをしていた

Tエルナンデス 7.5 攻守に渡り大きく貢献

ガッビア 6.5 良く守っていた

ケアー 6.0 まずまず

カラブリア - 

メニャン 6.5 安定

 

ナポリ

マッツァーリ 6.0 352は良かった。戦術は良かったが、選手選考は良くない。今後も352もしくは変則343の方が良さそうである。

クヴァラツケリア 7.5 奮闘

シメオネ 5.0 シメオネに352のFWは無理がある

ジエリンスキ 6.5 悪くもないが、昨シーズンの活躍は全然見せられていない

アンギサ 6.5 まずまず

マッツォッキ 6.5 まずまず良かった

ロボツカ 7.0 良いゲームメイクをしていたが、守備はいつも通り弱く、チームが慣れていないためカバーできていなかった

ディロレンツォ 4.5 4バックの時もその傾向が強いが、持った時に攻撃が詰まりすぎである

Jジェズス 5.5 良くはなかった

ラフマニ 6.0 奮闘

オスティガード 4.5 最悪だった

ゴッリーニ 5.5 良くはなかった

 

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