EURO2024 決勝トーナメントROUND16 オーストリアvsトルコ -ミラクル・ターキーの復活-

 

2024年7月2日

EURO2024 決勝トーナメントROUND16

オーストリアvsトルコ

監督:ラングニック モンテッラ

 

オーストリア

4231

     アルナウトヴィッチ7(C)

ザビッツァー9 バウムガルトナー19 シュミット18

     ライマー20 サイヴァルト6

ムウェネ16 ラインハルト15 ダンソ4 ポッシュ5

       ペンツ13

 

トルコ

343

       ギュレル8

 ユルディズ19     Bユルマズ21

カドゥオール20 コクチュ6 イスマイル16 メルトM18

  バルダクチ14 デミラル3 カーン22(C)

        メルトG1

 

チャルハノールが不在。

 

なんと、トルコはこれまでのオーソドックスな4231ではなく、343を選択。それは素晴らしい判断である。

 

スピードやテクニック、運動量があるトルコに343は合っている。

 

オーストリアはタレントはそこそこおり、戦術(ゲーゲンプレス)がはっきりしていて好チームといった形。アルナウトヴィッチと攻撃戦術(どんどん中盤が飛び出していく)もかみ合っている。

 

トルコは、これまでの4231の時は、タレントは割といる、やっているサッカーもそこそこで安定感はあるが、チャルハノールやユルディズを活かせていなく、全くもって強くない、といった感じであった。

 

4231の時のトルコは、やっているサッカーが選手たちに合っていない上に、オーソドックスすぎて強豪相手には圧倒的に力負けする、といった形だったが、機能していないということにようやく気付いたのか、オーストリア対策(3バックでゲーゲンプレスをいなす)もあってか、ここにきて変えてきた。

 

トルコが4231のままだったら、オーストリアの方が戦術で上回っているため、オーストリアが有利だっただろうが、これで分からなくなった。

 

面白い試合になりそうである。

 

【試合:簡易版】

 

開始早々の1分、コーナーからデミラルが押し込む。0-1

 

オーストリアはゲーゲンプレスの守備で嵌めて、ショートカウンターを繰り出すチームなので、先制されると良さが出ないので、これは痛い。

 

オーストリアはハイラインハイプレス(ゲーゲンプレス)で中盤がどんどん飛び出す早い攻撃。

 

トルコはミドルブロック&プレスでポゼッションとカウンター。

 

リードされたこともあり、オーストリアがボールを持つ。

 

トルコは、343で機能的に守って、流動的なカウンターを狙っていく。

 

4231とは比べ物にならないくらいに良いチームになっている。

 

4231自体、オーストリアのように特殊な戦術を使うならまだ良いが(それでも攻守において433の完全下位互換であることに変わりはない)、オーソドックスな4231にしたら本当に守備も攻撃も終わってしまう、完全に時代遅れの戦術なため、ここで変えてきたのは良い判断である。

 

モンテッラもイタリア人監督なだけあり、実力はあり、しっかりした戦術を使うなら、しっかりチームを組織できているし、343も扱えている。

 

特に0トップにしているため、良い攻撃ができており、守備も良い。

 

試合はトルコが引いて守り、オーストリアが持つ展開。トルコはカウンターを狙う。

 

オーストリアは自分達でボールを持つなら良さが出ないので、トルコ有利だが、トルコは早く追加点が欲しい。

 

トルコが非常に良い。

 

イタリア人監督らしい組織的な守備に、前線にしっかり役割を与える攻撃戦術、トルコらしい流動的かつスピーディーな攻撃と、上手く噛み合っている。最初からこうすれば良いのに、としか言いようがないが。

 

20分ごろ、トルコはハイランハイプレス、運ばれたらミドルブロックに修正。

 

イタリア人監督らしい、これぞ343という良い守備である。

 

トルコが流動的なポゼッション、流動的なカウンターやショートカウンターでどんどんチャンスを作っていく。

 

素晴らしい。

 

トルコの国の色である、スピードとテクニック、運動量を活かした流動的でダイナミックな攻撃力と、トルコの守備力をごまかせる3バック、イタリア人監督の組織的な守備、攻撃戦術がかみ合っている、素晴らしい。

 

343(352)こそトルコに合っている戦術で、モンテッラ監督はようやく辿り着けた。

 

(全チーム352で良いくらいに352が戦術として圧倒的に強く、チームとして433の方が合っているなら433は有り、メンバーによっては343も有り、中堅以下のチームが守備にある程度見切りをつけるなら4312も無しではない、その他の戦術は余程特殊な場合を除き論外、というのが現代サッカーの結論と言って良い。)

 

試合は、オーストリアが疲れてきた、トルコが3バックのためプレスをいなせるので、トルコが試合を支配していく。

 

攻撃においても守備においてもオーストリア対策ができており、この辺りは流石イタリア人監督といった具合である。

 

戦術がトルコの方が上なら、技術はトルコの方があるため、断然トルコ有利になる。

ただ、オーストリアも良いチームであり、トルコは守備の個人能力は低いため、試合はまだ分からない。

 

前半終了0-1

 

トルコは素晴らしい。このままで良い。

 

オーストリアはトルコのプレスに苦しめられていたため、ロングボールを増やすなど、対策は必要。

 

【後半】

 

オーストリア(ハーフタイム)

ムウェネ→プラス

シュミット→グレゴリッチュ

 

オーストリアがハーフタイム明けというのもあるだろうが、ゲーゲンプレスを復活させ、どんどん前から行く。攻撃もどんどん前に飛び出す。

 

この守備がいつまで持つかと、トルコが序盤の時間を耐えられるかが鍵となるか。

 

トルコはこの序盤の時間を耐えたいし、理想は後ろのスペースを突いてカウンターで追加点がほしい。

 

59分、コーナーからまたしてもデミラルが頭で決める。0-2

 

これはもうトルコの勝ち。

 

66分、コーナーからグレゴリッチュが決める。1-2

 

トルコが守り切り試合終了。

 

オーストリア1-2トルコ

 

トルコは明らかに343に変えたことが勝因。

 

強豪国に勝てるかどうかは置いておいて、4231の時よりも明らかに良くなっているし、これなら強豪国相手でも勝負にはなる。

 

全く強くない下のトーナメントの山なので、奇跡も起こりうると言えば起こりうる。

 

オーストリアは戦力もそこそこだし、戦術も悪くはなかったが、トルコがここに来て4231から343に変えたことが不運だった。4231のままなら勝っていただろう。

ただし、戦力的にベスト16くらいが妥当ではある。

 

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